👤 オリジナルなりきり

……む。早くも心変わり——じゃ、ないですか。いや、失礼失礼。調子に乗りすぎるのは悪い癖。食べられる気なんて更々ありませんし、いざとなったら……全力で逃げます！(粗方テーブルを片付け終えては相手の困惑も露わな仕種言葉に両眉引き上げ、こちらを見詰める瞳を同じように見返し、間もなく口の両端引き上げては軽い笑い声上げる。笑みを不敵なものに変えるや一息分たっぷり勿体つけ、親指立てて自慢げに披露する切札はあまりに情けない)
お口に合えば良いんですけど。僕はお世辞を言うのも言われるのも得意じゃないんで、思った通りに言っただけ。(コーヒー色に染まった布巾を端へ、新たに出されたコーヒーを手元に引き息吹き冷まし。赤味の差した彼女の顔に気付いてか否か何食わぬ顔で肩竦めながら追い打ちを)
コーヒー被ったぐらいで駄目になる紙とインクを作ったヤツのせいかも。……肩たたき、約束ですよぉー？(飽くまでも自爆は他人の責任と、恨みがましく茶色い紙と難を逃れた白紙の便箋、万年筆、インク瓶を見比べては嘆息混じりに茶色い便箋を端に除け、じろりと脇目で相手を見遣り)

……んーと、じゃあさ、もし来るきかいがあったら十字架とか強い光を出すもの、銀製のものとかもっとくるといいよ。わたし中身はこどもだし、手がでちゃったらとまらなくなるからね。おうちの中は詳しいし。(やはり退かないらしい発言をした青年と目が合うと再度先程の表情を浮かべて咄嗟にそらしてしまい、落ち着くべくストローに口を付け一口した後、視線は戻さぬままグラスの氷を眺めながらあえて自分の苦手なものを例に上げて)
うん。だいじょうぶだよ。その苦いコーヒーってのはやだけど紅茶は好き。わわ、わたしは…そんなんじゃないもん。…マスター、こ、氷ちょうだい…！(紅茶を眺めたまま笑みを浮かべた後にようやくまともに青年の方へ顔を向けるもつかの間、予想だにしていなかった言葉に分かりやすく沸騰じみた顔をして髪を揺らしながら再び顔を戻してしまい、マスターからコップに入った氷だけを貰うや否やそれを口に放り込み無言の間、時折青年へ睨むような視線を横目に送り)………うれしいケド、はずかしいんだよ。
いや、それは根本的におにいさんのせいじゃないの…？
うっ…うん。約束したげる。肩たたきももう３百年ぶりだから上手じゃないけどね。(こちらも横目を向ける最中、タイミングよく目が合うとビクリと僅かに跳ねた後に頷き)

ま、流石に「来るな」って言ってるのを無理矢理、しかも家主さんが嫌いな物担いで押しかける程には不躾じゃーないつもりです。だから自分に不利な事柄はなるたけ公言しないこと。……自分が全くの安全ではないってね、自覚してるなら大丈夫。(逸れる瞳から漸く退いては口の前に人差し指立て忠言めいて片瞼を伏せ、ゆるりと外す視線は手元のコーヒーへ。低く呟くやカップを持ち上げ口を付け)
そりゃあ何より。アルコールも苦手かと思いましたんで、ね。……そんなんじゃない、なら、どんなんですかねぇ？んんー？……あぁ！“美しい”が足りなかったか。こりゃあ失敬、美しいレディ？(浮かぶ笑顔を目に入れ満足げに頷き、中々我が身に留まらぬ眼差しに思案げに、眉間に皺を刻みながら指先で額を軽く擦りつつ唸り声上げ数秒押し黙り。芝居がかって一声、向けられるいくらかの険もなんのその、無駄に甘い台詞をこともなげに言ってのけ)
こんなに善良な一市民に全ての責任を押し付けるだなんて、なんて国家だ。さては陰謀……！？
……はさておいて、肩たたきの約束も取り付けたことだし書き直しますか、か、か、ととと。(全くもって見当違いの方向へと矛先向けるも声音には先程までの悪感情は篭らず、切り替え早く万年筆を手に。そのまま背を反らしては再度バランスを崩しかけて慌てて卓にしがみついて体勢を戻し)

…ん。次からは無闇に苦手なものを言わないようにするね。ふふ、おにいさんがおうちに来るのなら何してもらおっかな。まずはお泊まりでお庭のお手入れに地下倉庫のおそうじしてー？他には…えっとね。(青年の言葉に対して一瞬だけ子供じみた不満げな顔をするも両手で抱えたグラスのストローに口を付けたのち小さく頷き、気を取り直したかと思いきや何やら身勝手な打算を口にし始め)
うん。アルコールはちょっとだけならだいじょうぶ。ちいさいころによく友達と地下倉庫のお酒とかのんで怒られたから。……っ！き、きこえないもん。ふーんだ。おにいさんなんかもう知らないんだよ。(自分にとっての追い討ちじみた言葉が耳に入ると恥ずかしさのあまりかせわしなく青年とは逆の方へ向き)
ぜんりょーな一市民がことあるごとに誰かのせいにしてちゃ説得力ないんだよ。おにいさんが自分のせいだってみとめるなら肩たたきでも何でもしてあげー……。……ドジっこ。(先程とはやや違うように感じつつも青年が口にするとんでもない発言に薄ら笑いを浮かべ、次に何やら慌てた声が聞こえ顔を背けたままでも何が起こったのか理解したらしくぽつりと呟き)

何事も用心するに越したことはナイ。正式にご招待されたら喜んでお伺い……っていやいや家政婦と勘違いしてません！？ク……！ちゃっかりさんめ！(テーブルに片肘立ててその指間に挟んだ万年筆を器用に回すも“おもてなし”の計画が耳に留まるやペンを取り落とし一瞬唖然と少女を見詰め。すぐに首と手を左右に振ってまだまだあるらしい仕事におののき)
あら意外。ですけど小さい頃から酒浸りになんかなるモンじゃないですよ。僕が言えたコトじゃありませんけどー。んん？何か気に障るコト言いました？……知らないっても、名前ぐらいは知って貰いますか——、オルトリンデです。オルトリンデ・ノイント。(忠告も説得力無く嘆息吐き出しテーブルに伏して、文字通りすっかりへべれけらしい「酔いどれ危機一髪！」を恨めしそうに返り見る。視線を戻し様、卓に横顔つけて眺める彼女の後頭部、耳の辺り。邪気のない気の抜けた笑みと共に後ろ姿へと名乗り)
誰かのせいにはしましたが誰にも迷惑掛けてません！む。それは約束が違うじゃないですか。我々は断固肩たたたきを要求する！うん？肩たたたたた？……しかし野郎のドジっ子は認めない！(要するに大概軽くあしらわれるとかそんなようなことを堂々と宣い、まさかの条件変更に卓へと顎を付けて一人拳を掲げては首を傾け。小さな呟きにも耳聡く自らの存在を否定し)

あ、そだ。いっそのことわたしのおうちで働いてもらえばいいんだよ。そうすればいっしょにお昼寝もできるし好きな時にとれたての血をもらえるし。ネ。(青年の突っ込みが耳に入り、何故か返答も忘れ一度は目を丸くするも名案と言わんばかりにポンと自分の手を叩いた後、思い付いたかのように更なる身勝手発言を漏らし)
そうだね。いまじゃなんであんなことしてたのかわかんない。でもやんちゃな子供なんてそんなもんだよ。大人ぶっていたずらばっかりして。今は大人だからおにいさんにからかわれてもあ･ば･れ･な･い。……ちゃんと覚えとくね。わたしはスティニム=ブランティニ。一応３０９さいのおねえさんなんだよ。(未だ顔を背けたままながらも忠言を聞き入れつつ昔の事を思い出しては今と比べ、ふと頬に左手の甲を当て火照りの治まりを確認すると振り返り胸元へ左手を当てながら最後は悪戯っぽい笑みを見せ)
我々って、おにいさんしかいないじゃん。どのみち肩たたきはお一人さまげんていです。…ん？どうかしたの？あとヤローのドジッこもかわいいと思うんだけど…変かな。(首を傾げる姿に対しこちらも小首を傾げて)

むあ？…………いやいやいやいやちゃんとお仕事ありますから！そりゃ確かに家探してはいますけど、一人暮らしの女性のお宅に住み込みなんつったらお嫁さんに怒られちゃいます！(思いも寄らぬ提案に間抜けた声と共に、今度はこちらが目を丸めて相手へ向かい口を半開きにしたまま数秒。我に返っては肘を支えに身を起こしながら首を横に振り辞退を示し)
子供の悪戯心なんて良く知ったもんです。三百九歳のおねいさんよか身近ですから。大人って言葉だけで心踊ります。大人の……、とか、大人の——、とか。スティニムさん、ね、暴れたりなんかしたら美人が台なしですよー？(立てた隻腕の掌へと頬を乗せ、相手の回想に従い遠くを眺めるように薄く頬を染め目を細める。“大人のほにゃらら”については皆まで語らず)
君は一人じゃない筈、そして僕も一人じゃない筈。たぶん。限定肩たたたたきとはそそりますな、肩たたたたたき？……女性にカワイイーなんて言われて喜んでる野郎は何者かに襲撃されるべき、です！(今の今思い付いたっぽい屁理屈捏ねつつ頬杖外して転がしたままのペンを改めて手に、言葉と裏腹彼女の言に何処となく嬉しそうに口許歪めて手持ち無沙汰、手元の便箋へと何やら絵を描き始め)

えー。せっかくめしつかい１号が手に入ると思ったのに。………あれ？およめさん？へー、おにいさんもすみにおけないね。(自分の頭の中では既に青年を半ば従者にしていたのか不満げな表情を見せるも、後に青年が口にした言葉を思い出しては感心の声をあげ)
ふふ、わたしのほうが年くってるね。うんうん、でも実際に大人になったら子供のころをよく思っちゃうんだよね。…あー、あとマスター、なんでもいいから生き血ちょうだい。うん、たぶんあばれないんだよ、大人だから。(時折小さく頷いては喋る最後あたりで一瞬だけピクリと頬を引き釣らせたかと思いきや黒い笑みを浮かべ、出てきたグラス中の生物の血へ掌を仰向けに人差し指を向け更に指をクイと曲げると血が独りでに宙へ浮き徐々に形をなして赤い小槍へと化し、それの矛先を青年に向けて宙へ浮かせたままのんきにストローを口につけ)
おにいさんもわたしも唯一無二？だもん。二人もいたら困っちゃうんだよ。肩･た･た･き、別に普通に肩を叩くだけだから期待しちゃだめだよ。
……そのうち襲撃したげるね♪ネ。(青年の僅かな表情の変化を逃さず目に移しにこっと満面の笑みを見せた後に手元を眺め)何か描いてくれるの？

僕は自由に生きるんだ！……フフーン。なんてったって新婚ホヤホヤ、新妻ですよ新妻。しかも年上。これはトキメかない訳にゃあ……おねいさん？そこはかとなくいたそうなかたちをしたものがぼくをみているのはきのせいですか？(ぐりぐり紙上で動かすペンは止めず相手をキッと睨み付け、それも話題が移っては口角は勝手に吊り上がりにやにや照れ笑いにて自慢たらしく。が、卓上に置かれたグラスを目端に見遣るや浮かび上がって武器を成す内容物。加えてこちらを向くとあれば流石に手が止まり、笑顔のままながら青褪め片言気味に問い掛け)
世界に自分が一人だけしか居ないなんて、ちょっと寂しくないですか？か・た・た・た・た・き。僕の普通とおねいさんの普通は違うかも。期待しちゃいます。痛いのはご勘弁願います☆
描いて欲しいってんなら何でも描きますけど……、(一度瞬き程度に目を伏せ、戻してはニッカリと笑みに笑みを返し。殆ど紙からペン先離さず塗り潰すように描き出すは何処にでもいるような蝶。簡素ながら写実的、それでいて妙に現実感の薄い絵を少女の手元に差し出し、右手を戻し様に宙に浮く切っ先を万年筆で小突き)
物騒な物向けられながらだと失敗するかも。

ざんねん、自由に生きるひとをしようにんには出来ないね。へー、しんこんさんなんだ。いいないいな。わたしもイチャイチャしてお昼寝したいな。…ん？なんのこと？わたしにはいたそうなものなんてぜんぜん見えないケド。(睨み付けられるも動じず残念そうに呟くだけで、照れ笑いを浮かべる青年の言葉に自分の手を頬に当てて羨ましげに、後にばっちり槍の方へ数秒間の視線を向けるも何気ない顔で視線を戻しては芝居じみた口調で)
ひとりなのは慣れたからいまさら寂しくないんだよ。…でもまあ、大勢のほうが好きなのはじじつだけどね。あ、蝶ちょ。おにいさんの労力がもったいないからこれだけでいいよ。
まあ種族がちがうから考えかたも色々だもんね。…心なしか「た」がひとつ多いような…。たぶんはじめはいたいだろうけど、あとからそれが快感になるんだよ。ネ…って、はーい。これでイイ？何するの？(肩叩きに関して何やら妙な発言を口にし、宙に浮く小槍へ人差し指を向け小さな円を描くとその槍が再び液体へと戻り今度は掌サイズの球体へと化して宙に留まった後、人差し指を頬に当て小首を傾げながら片目を瞑り)

お嫁さんの為にご飯作ったりー、お嫁さんの為にお掃除したりー、お嫁さんの為に洗濯したりー、それからそれから……。お昼寝も良いですけどお夜寝多めで！ク……！可愛い顔してどSっ娘め！(羨望の眼差しを受けて益々鼻高々と、厚くもない胸を張って披露する結婚生活に既視感を覚えるか？凶器の存在を視認しつつも認めぬご様子、身を退けては椅子に座したまま槍に対し身構え牽制程度に手を出してみる)
……どーも。そうですか、僕は無理。一人になったら死んじゃうかも。労力って程のコトはやってませんよ。
考え方を作るのは経験で、種族なんて些細な問題。……これも僕の考え方ですが。どSっ娘には「た」が多く聞こえ……あ、イヤ、何でもナイです。んん？それは結局はイイコトしてくれるってことですか？だったら歓迎致しましょ。(指揮棒の如く振られる指先に従い血液は球体へと変わり、安堵に肩落とし軽く礼を。眉尻垂れ下げ口は孤に、心許ない笑み浮かべては肩竦め、やがて肩叩きの件について言及するも嫌な予感を察しては途中で言葉を引っ込め)
ああ、いや、絵のリクエストがあったら描こうと思ったんですけど……。こういうのって、緊張しながらだと上手くいかないんで。(何やら期待されているらしい言葉仕種にいくらか困り顔、弁明めいたことを口にし)

おにいさんってすごーい尽くすんだね。でもなんか立場がちがう気がするんだよ。それじゃ働けないのもしょうがないんじゃないかな。
でも夜に寝ちゃったら朝方がねむれなくてこまるんだよ。よいこは夜に生きるの。え、えーと、サディストなのもひとつの個性だから、その可愛い顔とやらにめんじてゆるしてあげて？(片手を頬に当てて小さく唸ったのち夜行性の感性で語りだし、ドSかはともかくやはり恥ずかしげにやや頬を染めながらもそれを誤魔化す為かなかなか図に乗った発言を悪戯っぽい笑みと共に)
まあ…ひとりで出来ないこともみんながいれば出来るんだよね。わたしははんぶん認めないケド。いいことかどうかは…うーん…いたぶられるのが好きな人はイイコトなのかな。…あ。たしかおうちにマッサージ椅子みたいなのがあったからそれつかう？魔力でバチバチするやつ。(話す内にハッと思い出した事があれば、ようするに電気椅子をマッサージ椅子と勘違いしているのか素で勧めだし)
そっか。おどしてたら描きづらいよね。…ん。じゃあさ、羽衣のついたウサギさん描いて？(グラスの上部で留まる球体が液体へと戻ればもとあった容器に収まり、そのグラスを手に持つと何の抵抗もなく喉に通して)

立場や性別抜きにして、各々やれることを分担する。理想的な関係だと思いません？
夜更かしばっかしてると大きくなれませんよー。って、吸血鬼さんにも当て嵌まるかは知りませんけど。む、うーむ……。……やれやれ、可愛い娘には敵いません。(軽く首を傾けながら語る理想には少なくとも威厳の欠片もない。傍らの些か無垢とは言い難い笑顔を口をへの字に引き結んでうろんげに見下ろすこと数秒、軽く吹き出しては可笑しげに降参のつもりか指間に万年筆を挟んだまま掌見せ)
僕は単純に人が——、誰かと話をすることが好きなんで。半分認めないってのは同意。いたぶるといっても色々ないたぶり方が…………それってほんとにマッサージ？(手持ち不沙汰に指で回す万年筆、言いかけた言葉も一度少女を見遣っては言い直し、存外に現実主義らしい相手に頷き。名案とばかりに飛び出す“装置”は想像するだに嫌な予感しか齎さず、眉間に皺寄せ)
んん、了解しましたー。羽衣ウサギ、その心は？(つるりと口内へ流される赤色を脇目に返事一つで紙に万年筆を降ろして、軽い調子で問いながらも手を動かし)

そだね。人生は釣りあうパートナーがいちばん。夜更かしして大っきくなれないのは困るかな。まだまだ成長するんだよ。でも吸血鬼はどうなんだろ。実はわたしも分かんなかったり。
えへへっ、なんか。恥ずかしいのに嬉しいかな。小さい時だけの役得だね。(グラス内の残りをストローで吸い上げながら理想を耳にして、口を離すと言葉を返し手に持つそれをカウンターへそっと置きながら頷いては次の吹き笑いに釣られるように含み笑いをして)
あ、なるほど。わたしもどっちかというと誰かとお話しするの好き。でもね、生き物のみにくい争いは大嫌い。だから、争うくらいだったら独りでいればいいと思うの。ネ。え…ええと、ちなみに見たことはないけど椅子の形をしててさ、枷で手足をうごけなくするみたい。で、椅子が電流でバチバチと………あれ？(回る万年筆を眺め、言い直される言葉に目を丸くするもすぐ口元だけ小さな笑みを漏らし、眉間に皺を寄せるのに対しては再度自身の記憶を掘り返しながら話していく内に自分でも何かがおかしいと疑問に思ったのか左手を支えに宙で右腕の肘をつき右手を顎に当てて僅かに首を傾げ)
ありがとね。その心はー、このあいだ食べちゃったから。天使の羽衣をつけてじょうぶつしてください。かな。(問い掛けにやや間を空けた後、両手を腰に当てて本人はいたって純粋なつもりでありながらもやはり何かと物騒な言葉が出てきて)

僕には勿体ないお嫁さんですけどね。よく食べよく遊びよく寝る、大きくなるのに大事なこと。吸血鬼さんって元々夜行性なイメージありますからねぇ、どうなんですかねそこんとこ。
それは小さい時だけでなくて女性の特権。(度々目を離しながらぐりぐりと塗り付けるようなインクの線はウサギの形からは程遠く、浮かぶ疑問に人ではない種族について思い巡らしては少女の言葉を訂正し)
誰しも何かを食べないことには生きていけませんから、……争うことを肯定はしませんが、否定もしません。
椅子の形で、枷で手足を、そんでもって、電流バチバチ。……マッサージというか、悪いコトした人をどーにかしちゃったりする為の物に聞こえるんだけど。(万年筆握る手を一旦止めては辛辣とも聞こえる少女の言から僅かに目を逸らし、間もなく視線を戻すと共に筆を再開させ。彼女の回想を追えば追う程想像の中の装置はマッサージ椅子から遠ざかり、恐る恐るその正体について触れ)
成る程、お優しいことで。……正直なとこ、もっと乙女ちっくな理由かと思いましたけど。(外見相応とは言えぬ理由にその顔を見返すもすぐに標準は緩み、冗談めかして付け加え。上下を返しながら相手の元へと渡す紙には、森の木々の間、泉の上を羽衣を付けて舞うウサギが、写実的ともデフォルメともつかない画風で描かれ)

そんなけんそんしちゃってー。いっぱい遊んでるけど逆に遊びすぎて寝てないかも…。うん、吸血鬼は夜行性なんだよ。でも日中も陽光をさければ活動できて、せいかつ基準はにんげんの逆ってかんじ。ふふ、おんなって罪な生き物だねー。
生きるためだから食物連鎖とか事情があったりとかは仕方ないよ。でも、個人的な欲のためだけに傷つけたり奪ったり殺したり、そんなのはゆるさない。…ゆるされないし死んで詫びるべき。(氷のみになったグラスへ両手で触れるとそれを見つめ話していく内に歯を噛み締めて、最後の言葉だけは比較的に低い声で何処と無く憎悪の篭った静かな口調で、それも別の話題に移るとすぐに我に返ったように顔をあげ)
…もしかしたら拷問椅子？…あ！おにいさんが一回つかってくれたらわかるんだけどー…いる？(その椅子の破壊力はさて知らず、つい先程の思い付いた動作をしては冗談なのか半ば本気なのか困ったような笑みで人差し指を頬に当てながら)
お料理のれんしゅうに使ったんだけどメチャクチャになったからかわいそうかなって。どうせヤセイですよーだ。(料理とも言えない悲惨なものを思い出したのか一瞬気分の悪そうな顔をするもすぐにそっぽを向き)
もう描けたんだ。ホントおにいさんって何でも出来るんだ…わあっ、かわいい。えへへ、コレもらっていい？(ふと視線を戻しては素直に絵を受け取り、手元を見遣るや否やぱっと笑顔になり問い掛け)

遊ぶことは良いことです。……大きくはなれないかもしれませんけど。やっぱりお日様は苦手ですか。特権とはいえ、悪用はしないよーに。
自分の為に奪う人は無くすのが恐いんだと思います。奪う側であるうちは奪われませんから。……あんまり怖い声を出したりするもんじゃない。悪いことばかり考えてると、そっちに傾いちゃいますよ。(一度は肯定しつつもわざとらしい深刻な面持ちで当然と言えば当然ながら長身でもない己ともそれなりの身長差がある相手を見下ろし。耳朶に触れる低く暗い声に目を細め困り顔、やがて案じるような面持ちで身を低く彼女の顔を覗き見て)
拷問というより……、拷問の次の段階？イヤ使いませんよ！座りませんよ！いりませんから！(程なく顔が上がれば共に身を起こし、つまるところのモルモットのススメに大きく身を退いてはご丁寧にも三度三度毎に掌突き出して明確に辞退を宣言し)
いきなりウサギ料理は難しいんじゃないですかねー。先ずは林檎の皮剥きとか如何？や、これはレディに対して失礼でしたか。謹んでお詫び申し上げましょう。
いやーそれ程でも。出来る男なんで！どーぞ、僕が持ってても仕方ないですから。(既に何の為に手にしたか、本来の目的を見失いつつあるペンを握る手にコーヒーのカップを取り上げ一口。彼女の仕種に肩を揺らしては芝居がかって腰を折り、誉め言葉を素直？に受け取り気恥ずかしげにもしっかり自惚れ)

やだ。成長しないとこまるんだよ。…よし、次からいっぱい寝る。耐性にもよるけど、わたしは日にあたるとまぶしいし肌が焼けちゃうんだ。(ふと耳にした言葉に事を大きく捉えたのか慌てた表情でやたら片寄った答えを出し、自身の悪用については理解しているのか否かコクコクと小さく頷くだけで)
そんなのワガママなだけだよ。誰だって大切なものはなくしたくないのに、奪われたら復讐するに決まってるのにさ。そ……そだね。ごちゅうこくありがと、おにいさん。(俯き加減に視界へカウンターを映すが、ふと目の高さを合わせて話す青年が横目に映るとそちらを向き、自身の発言に後悔したような顔をするもやや無理矢理ながら小さく笑ってみせ、後にマスターへ空のグラスを差し出してはお冷やと替えて貰いそれを数回少しずつ口にして)
つまりアレは殺害道具だったんだね。…………。うっわ、イタズラしなくてよかったー…！(危険物の授与を丁重に断る姿へ残念そうな目を向けつつも、次の瞬間にはその物をかつて遊び道具にしようとしていたらしき発言をしつつ両腕で身体を抱えては身震いをし)
そっか。お料理って皮むきとかから練習するんだね。お勉強になっちゃったし絵のお礼もあるからゆるしたげる。また今度おうちに来たらリンゴをごちそうするね。ネ。ホント椅子からころんだときは変なおにいさんにしか見えなかったのに、見方ってかわるものなんだね。(ポンと軽やかに手を叩けば口にする冗談発言の証拠に林檎の部分だけを強調して、嬉しげな青年を見ながらにしても自覚なしの余計な事を蒸し返してはこちらもいたって笑みを浮かべており)

とはいえ大きくなりすぎるのも……、女性に背丈で負けると落ち込みます、流石に。男として。……ただの日焼けとはワケが違いそうですね、あんま無理しちゃ駄目ですよ。(極端な回答に渋面作り、揚句にはがっくりと項垂れるあたり経験あってか。気を取り直し身を擡げ、いい加減口煩いとも思われるだろう世話を焼き)
復讐、ね。気持ちは解らないでもない、けど、僕は嫌です。月並みですが、そんなことしても無くしたものは戻らない。(外す視線を何処へともなく遣ってはペンを置き、哀しむでも憤るでもなく己が感情のみを語る。卓に肘を立て手の甲に顎を乗せては曇天色の瞳を瞼の下に隠し)
殺害というより、処刑な気が。……それをマッサージ椅子として人に勧めたことに対しての謝罪は！訴えますよ！(片目押し開いては横目で冷静な見解を。かと思えば過失ながら電気椅子送りにされかけたという事実に気付くや否や、がばりと全身向き直りびしりと人差し指突き付け)
これから泳ぎの練習をするのに、いきなり海に放り込まれたら溺れちゃいます。そーゆーコト。あ、じゃあウサギ林檎さんを「あーん」ってお願いしまーす。む、変とは失礼な。最初っから最後まで、こんなジェントルメーンもいませんよ。(本気ではないとはいえ、「あーん」と口を開けて相手に乗っかる台詞はおよそ既婚者らしからず。次なる回想には不服げに口をへの字に歪め腰に手を当て)

あはは、だいじょうぶだよ。わたしもおっきくなりすぎるのはやだからね。抵抗力がないとちょっとあたるだけでも大ヤケドしちゃうんだ。こんがり焼けたくないから昔もいまも日が沈むまでふわふわなおふとんで寝てるんだよ。(項垂れる姿に小首を傾げるも片手をひらひらと振っては自身こそなりたくないと言わんばかりの苦笑いをした後、両手を合わせそれを頬に当てながら寝るジェスチャーをして案じの言葉を素直に受け取り)
…うん。殺されたから殺しかえした。でもわたしには何もかえってこなかった…。余計にかなしくなったの、身をもって思いしったよ。(目を瞑っては語る青年を目にし小さく頷くと静かに口ずさみ、カウンターへ置いてある先程貰った兎の絵の白紙部分へ特に意味はなくか指を滑らせ)
…う…。そ、それはわたしがわるかったです。おねがいだからゆるして…？ネ？(訴えるという言葉にギクリと口を歪め苦し紛れの笑みを浮かべると両手の平を眼前で合わせて片目を瞑り)
まずは基礎をやりなさいってことだね。わかった。食べさせたげるケド、およめさんも一緒にね。(冗談らしい発言に対し意識的なフォローではなく本心らしい平等発言をし、ふと悪戯心からかグラスに入っている小さな氷をポンと青年の開けた口目掛けて放ち)
しつれいだなんてまさか。良い意味で、何でも出来ちゃう変なおにいさんなんだよ。(手を軽く口に当てながらクスっと小さく笑い)

あぁ、じゃあ夜行性はやむなしって感じですか。吸血鬼さんも、何かと大変。ク！笑い事じゃないぞ！まだ伸びてるんだッ！(本人が語る吸血鬼像に納得したように頷き、他意もなかろう相手の笑顔を勝手に違う意図と受け取り拳握ってはいくらか涙の滲む目でキッと睨み付け)
…………、……ちゃんと解ったんだからそれで十分。何度やっても解らない人もいるし、解っててやる人もいる。(おおよその予想はついていたとはいえ、改めて少女の口から出る言葉は耳に重い。向き合ったまま視線を落とし黙考すること暫し。再度目を合わせては例によって頼りなくも、確りとした笑い顔を向け)
可愛らしくお願いされたって許さない訳にはいかないんですからね！ホント特権。悪女さんめ！あ、でも刃物を扱う時は……いい加減煩いですか。じゃあ、お嫁さんも一緒に、お土産持っ、だ！……つべたー。(自身の特権を遺憾無く発揮する彼女に語調は厳しくとも甘やかし丸出しの降参宣言。開いた口に飛び込む不意打ちに面食らって顔顰め、間もなくその正体が知れるや率直な感想漏らし、氷を奥歯で噛み砕いては嚥下する)
——良い意味なら“変な”は余計ですー。至って普通ですから。普通が素敵。(口を空にしてから少しの沈黙、コーヒーカップを手に頭に付く一語を頑なに拒否し)

しょうがないよ。もともと夜行性の種族だし。それに大変でもね、夜ってなんだかわくわくするからたのしいんだよ。…おにいさんっていくつなの？もうちょっと伸びるといいね。(涙目に睨みつけてくる姿に両手の平を向け苦笑いはそのまま制止の動作をし)
でもやっぱりわかっててもくやしいかな。ふっきれてても夢には出てくるし、いつかまた同じことをしたらって考えだしたら怖くなるんだよ。(暗い顔も青年の笑顔に目を丸くした後にやや引き釣り気味ながらも精一杯の笑みを返して)
わーい、あくじょでもゆるしてもらえば得だもん。刃物で切っても血を操る力があるから一瞬で止血できるんだよ。でも忠告してもらえるだけしあわせ、何も言われなくなったらおしまいだからね。おみやげとかわいいおよめさんまってます。ネ。(両腕を広げ無邪気に笑えば次に人差し指を自分の口元に当てながら、見事に狙いを定めた氷に関してはさも自分でないと言わんばかりに不自然に視線を逸らし)
んー……じゃあ、変に見えるけど実は普通なおにいさん？…ううん、今回はとくべつに苦い普通のおにいさんにしとこ。(拒みの発言に腕組みをして小首を傾げ、半ば自問自答すると腕を解いてコーヒーカップを指差し)

※このあたりで一区切りいかがでしょうか。＞ｵﾙﾄﾘﾝﾃﾞさん

夜には良い出会いもありますし、ね。…………にじゅう、さん、です。寸詰まりじゃないもん！そのうち絶対見下ろしてやるんだからな！(残るコーヒーをぐいと一気に飲み干しては一度傍らの少女を見遣り。少し押し黙ってから苦々しげに年齢を告げるや否やわっと己が腕間に顔を埋め負け惜しみに啜り泣き)
逸らしても逸らしても視界に入ってくるなら、ずっと見ていた方がいくらか楽。だと僕は思います。(一頻り手元の便箋を濡らしては不意に顔を上向かせ、何処を見ているかも定かでなく漫然と低い呟き落とし)
女性の些細な勘違いを許せない男も男かと思いますけど。止血できるからって、まさか痛くもないことはないでしょー。怪我も病気もしないに限る。(だらしなく便箋に顎乗せ上体を卓に預けたまま、逸れる視線をうろんげに追い。右手をズボンのポケットへ、懐中時計を引き出しては既に朝方近くなった時間を確認し)
大人の味なんですー。つまり今回だけ特別なちょっぴりほろ苦い普通の大人の味がする素敵なお兄さん。
……さ、て、と。そろそろお嫁さんが起きる時間。こんな所でかいらしーレディをナンパしてるトコ見られたら三行半貰っちゃいます。肩たたきはまたの機会という事で、おやすみなさい？……こちらのレディの分も一緒に、ツケといてくださーい。(時計をしまい込みながらそれとなく形容詞を一つ増やしては重たげに身を起こし、結局一文字も進まなかった便箋、万年筆、インク瓶を重ね纏めて立ち上がり。少女へと一礼しては店主に一言、掌振りつつ二階へ続く階段へ……去り際、「酔いどれ危機一髪！」へ挑戦を試みたが樽から突き出たお顔が放つ威圧感に怖じ気づいて退散したとかなんとか)

(こちらもそろそろかと思っていましたので、先落ち失礼致します。長文にお付き合いありがとうございました(礼 スティニムさんが可愛らしくてどうしようかと(笑↓)

？うん。それに空が澄んでたら夜空もキレイだしね。…ま、まだまだ若いしだいじょうぶ！いまでもじゅうぶん見下ろされてるケド、おとこは身長なんて関係ないんだよ。(向けられる視線の意味を理解していないのか曖昧に頷くも、次の瞬間にはあたふたと慌てたように両手を小さく振りながらフォローらしき言葉を入れ)
…おにいさんは向き合えてもわたしにはむりかな。怖くなったら泣き寝入りしてごまかさないとわたしじゃなくなっちゃう。(何処かしらを見て呟く青年にも何かがあるとのだと判断し首を小さく左右に振ってはお互いを比べ)
うん、切ったらすっごく痛いよ。つうかくは普通にあるからね。(止血は出来ても痛覚はどうにもならない事実をさらっと答え、懐中時計が視界に映るとこちらも大体の時刻に気付き)
…ま、まだ子供だから苦いの飲めなくていいもん。(大人の味と言う言葉にピクリと反応したかと思えば自分も大人だと主張しようとした筈が、やや口を尖らせながら見事な自爆を無意識のまま)
…ふふ、絵とごちそうになったお礼、およめさんによろしく伝えといてね。肩たたきはお二人さまにしたげるっ。おやすみなさーい。(付け加えられる形容詞にはやはり恥ずかしげに、せめてもの仕返しのつもりか悪戯っぽく人差し指を頬に当て、片手を小さく振り青年を見送った後に絵を手に取って椅子から飛び降り扉へ向かい)
……あ、マスター。あのねあのね、さっきのおにいさんに、わたしのおうちはそこらに飛んでる蝙蝠に訊いてって伝言よろしくおねがいします。じゃ。(ふと思い出したように声を漏らしながら後退りしてはマスターの方へ振り返り、無茶な道のりを口にしてはびっと手の平を上げ、出来る限りTRAVISもとい樽の上に並べられたナイフを見ぬよう再度扉へ向かい姿を消して)

※こちらこそ長くのお付き合いありがとう御座いました。
いやいやいや、そんなことないですけど光栄です。(笑)
お陰さまで楽しかったです。またの機会があれば是非お願いいたします。お疲れ様でした。

※最後の最後にやらかしてしまった…。失礼致しました…(滝汗)

(ｶﾞﾁｬ)えーと…ﾎｯﾄﾐﾙｸお願いします……♪
(席に着いて一息)ふぅ……一体この場所に来たのは何年ぶりなんでしょうかねえ？とても元気な剣士さん、弓が得意な少年の様な女の子さん……街の名前も人の名前も全て忘れてしまったのに、目にしたであろう光景はおぼろげながら覚えているのが……ﾌﾌﾌ、不思議ですね…♪
(ミルクを温めようとしてるマスターを見つめて)すいません、注文ｷｬﾝｾﾙでお願いします…♪まずはゆっくりするより寝床を探さなくてはなので………♪
ﾎﾞｿｯ(また、出会えますかねぇ……)………また伺うのでその時は…ﾎｯﾄﾐﾙｸをお願いします…♪(風の流れの様に自然に店から出て行く)

sage

(首でリボン状に結び固定する白の袖無しワンピースを着て、カウンター席に座りビスケットを器用に前歯でちまちまと砕きながら本を読んでいたが、ふと前に出される紙袋に気付き上目遣いに)
マスターありがと。これ苗なんだね。いきなり植え変えてもだいじょうぶ？(本を閉じそれをマスターに差し出して返すとビスケットも全て喉に通し、紙袋の中を確認しては問い掛け)
えへへ。ちゃんとがんばって育てるんだよ。(紙袋を閉じると嬉しげに頬を揺るませ)

sage

これでわざわざ危ない森までハーブを取りにいかなくてすむよ。まあ、ホントはお店で買おうと思ったんだけどさ、ほら私って夜しか出歩けないじゃん。
フル装備して肌を隠してもやっぱり日光はこわいんだよ。(吸血鬼の弱点と買い物の不便さに苦笑いを浮かべて誤魔化すも歯痒い思いは顔に出て)
お家のまわりは霧だらけでお日さまが当たらないから外に出てもだいじょうぶなんだけどね…。
ともかく代わりに買ってくれてありがと。また食べにくるねーっ。(軽やかに席から飛び降り無邪気に手を振ったのち店を後にし)

(扉を軋ませ入ってくると、店内を軽く見回しカウンターテーブルへと歩き)
久しぶりですわねぇ、ここも…って！(懐かしみ小さく呟くその途中、客の無茶な注文が耳に入り吹き出して)
失礼。あなた、それじゃほとんどの物が食べられないんじゃありません？
この方、何を注文されました？…あらまあまあ！(笑ったことを謝ってからエルに、次いでウェイトレスに質問を。返ってきたメニューに目を丸くして数秒、くるりとエルに向き直りキッパリ)
無茶ですわ！

…これも何かの縁ですわ、ご一緒しても？(一人ご飯が少し寂しかったのはここだけの話、エルの隣の席を指さしてにっこりと笑いかけ)


(※失礼しますわー、初めまして。期間の希望は特にないです、よろしくお願いします♪
)

※すみません、上の名前を間違えました！！(滝汗)正しくはこれです、すみませんッ！！

どうもありがとうございます♪(あらまぁ随分と臆病さんなのねぇ。跳ねる肩、逸れる視線などからそんな判断を下して、壁際に寄ったエルに対しこちらも少し椅子を離して座る)

謝る必要はないですわよ。ただ、草やら葉っぱやらだけでそこまで背が伸びるなんて、ずるいとは思いますけど(座った状態のエルをちらりと見やって思ったままを口に出し。メニューをウェイトレスからもらい受けてざっと目を通し)
んー…こちらの方には豆腐サラダとポトフ、もちろん先ほど言ってらしたのを抜いてあげて下さいな。そうねぇ、あとはクルミパンでも。
アタシはラザニアとコーンポタージュを。
(人の分まで勝手にさくさく注文し、メニューを返して給仕の背中を見送り。こほんとわざとらしい咳払いをして)
では改めまして。アタシはﾃﾞﾘｴ･ﾔﾝ･ｳﾞｧｲｴ、よろしくですわ。

(※ありがとうございます。ではよろしくおねがいしますー(礼)

あら、ずるいですわよ？好き嫌いしないで食べてるアタシよりも背が高いんですもの！
まぁこれは言い掛かりですから、実際あまり言われる事はないと思いますけどね♪(一般基準でなくアタシが基準！キッパリハッキリ狡いと決めつけて。ちらりと横目でエルの様子をうかがい、それを十分楽しんだ後に一般常識も付け加え)

豆腐…形は大抵白くて四角くいんですけど、腐った豆のミルクを固めて作るそうですわ。どうやって植物からミルクを搾るのかしらねー(食べたことはあるが正しい知識はない(というかか間違ってる)。牛や山羊の乳搾りを思い浮かべては首を傾げ、はたと気づいて隣の人をのぞき込むように)エルさん、豆は大丈夫だったかしら？

ああぁ…も〜お、だーいじょーぶですわよ、嫌だなんて思っていませんから。
むしろノッポの猫背の方が嫌よ。ほら、堂々胸張って背を伸ばす！…ね？(縮こまって窮屈そうにこちらを伺う姿に、額に手を当てふるふると頭を振り。次いでビシとエルを指さし、見本を示すように自身の姿勢を正してにっこりと)

あら、ドレッシングが二種類？(サラダの次に二つのドレッシングを置く給仕。さては先ほどの会話が聞こえていたか「豆腐とは乾燥大豆を水で戻し、それを挽いて…」と正確な説明を始め、ドレッシングはゴマと紫蘇ですとしめて戻って行きました。視線を漂わせて気まずげに)
……腐った物は使ってないようですから、どうぞ安心して食べて下さいな。

そうそう、いいカンジ！
(素直な子は大好きです。目を細めうんうん肯いて。さて、エルが口に運ぶ未知の一口目を邪魔にならないようにそれとなく何気なしに見守り、美味しいという感想に先ずは安堵の吐息をつくと、にへらと頬を緩めて)
豆腐だけならシンプルに塩で食べるのもいいわよ、甘みが引き立って美味しいの。
それにしてもよかったですわ、エルさんが美味しく食べられる物が一つ増えて♪(ゆっくりと片手をエルの頭上へと移動させ、(避けられなければ)ぽむぽむと頭を撫でて完全に子供扱い。給仕がポトフとポタージュ、それに軽く暖めたクルミパンもテーブルに並べていき。オーブンに入ってるラザニアはもう少しかかるようです)

(この反応は性格的なものか環境のせいなのか、ふと気になるも、そこはそれ酒場で一緒してるだけの一人物に深く関わる気はあまりなく、エルの頭から手を引くとポタージュを手前によせて匙でくるり。匙ですくい上げた一口目に息をかけて冷ましつつ)
怖いなら、嫌なら逃げていいのよ。それでアタシが嫌な思いをするでも、傷つくわけでもないし。大丈夫だからーうん、美味しいわ♪

あらそんなの……(すぱっと答えようとして止まる口。よくよく考えて見るとどうしてかしら？自分でもよくわからない。二回三回と匙を口に運んだのち)難しい質問ね。きっと一緒の食事は美味しくて楽しい方がいいからだと思うわ、多分。
あ、来たわ。これがあなたの注文しようとしたラザニアよ！
(熱いので火傷にご注意下さいと置かれたものは、木の鍋敷きの上に乗ったグラタン皿。表面は溶けたチーズに焼き目がついて、ほこほこ湯気が立ち上る)

はい謝らないー。
そう、そう。それで嬉しい顔見れると更にこっちも幸せよね。
エルさんには好きな人がいるのねーぇvV(今まで見せることのなかったわずかな笑みに、こちらも自然に微笑みを返し。何でもかんでも恋バナにしたいお年頃(？)、からかい口調で“好きな人”を強調しつつ、目前のラザニアに匙を刺す。一口大に切り分けて底からすくい上げると赤と白が交互に重なった断面。その正体は、ミートソースとホワイトソース。どちらもエルは駄目だろう、冷ましながら視線を動せば)

………どんだけ？(微苦笑してぱくり)

ふふ(エルの口からつい出そうになった謝罪の言葉に口元だけで笑み。さて、冷ましたとはいえまだ熱いラザニアの味わいは、まぁ妥当。というかあまり食べたことも無かったので比較対象の味も朧気で、こんなカンジよね。と一人納得したところで…ゴチン？動かしていた手を止め視線を移せば、ぐったりと壁に体を預けたエル。匙の上に乗るラザニアとエルを交互に見やり)
…食わず嫌いって訳じゃないのねぇ…。

あらあらあら！もーいやだわ、エルさんたら惚気？！
うんうん、それでそれで？！
(そんな話題に飢えていたのか匙を持つ反対の手を頬に添え、がっつり食いつき。証言に基づき、頭の中では凛々しくも逞しい美女が知的に微笑んでいたが、すごいの一言に意味ありげな笑みに変わりました。身を乗り出すように体ごとエルに向き直り)
何がすごいのッ！？

うん、うん、…ん？(わくわくと瞳を輝かせてエルを見つめ相づちを打ち話を聞いていたが、好きな人の凄いところのつたない説明に首を傾げ。悩ましげに恥ずかしがる(ように見えた)エルを見つめながら頭の中で今の台詞をもう一度繰り返して)
……ちょっ、えっ、まさか？やだ…ぇええ！？！？
(想像(すでに妄想の域)でいったいどんな事になったのか。匙を落とす勢いで皿に戻して、かぁっと一気に熱くなった頬に両手を当てて、エルに背を向けて座り直すと一度大きく息をして、ドキドキ高鳴る鼓動を落ち着かせようと努力してはみる。努力はしたけど無理でした。背後に向けて尻つぼみに)
…エルさんの好きな人って…なんて言うか、はっ、激しい人、なのね…。

ア、アタシの？！
…残念ながらアタシの理想が高いせいか、ううん、高くなんてないわ！周りが貧弱でダメダメな男性しかいないだけよ！
…つまりね、好きな人はいないのよ。だから、は、激しいとか以前の問題ね。
(最終的に脳内に出来上がったのは、姉御肌の女王様。その像を消して自分の好きな人を思い浮かべようとするも、出てこないのは当然のこと。普段から理想が高いと言われているために自ら認めそうになるが、はっと気づき頭を激しく左右に振って全力で否定し、ぐっと拳を握り周囲の男共の所為にしてようやく元通りに椅子に座り直す。それにしてもやっぱり“激しい”と口に出すのははばかられ、その部分は声が小さく目も泳ぎ。平静を装い投げ出した匙を手に持ち)
…まぁ、ほら、アタシは別にいいのよ、恋愛だとか結婚だとか。それだけが人生じゃないもの。命を賭けられるような、そんな何かを見つけられたら、全然幸せだと思えるし！(強がりにしか聞こえない口調で曰い、匙を口に突っ込む)