水戸刑務所 常勤医ゼロ…「メリットない」/茨城
水戸刑務所(ひたちなか市市毛)と少年院・水府学院(茨城町駒渡)で、本来1人ずつ配置すべき常勤医が長期間不在となっており、受刑者の日常の健康管理や急患への対応が不安視されている。非常勤医はいるものの、1人当たりの診察時間は激減し、緊急時の薬剤処方も不可能。背景には深刻な医師不足や矯正施設で働く利点の少なさがあり、打開策は見当たらない。
■診察時間激減
同刑務所は2009年9月から、同学院は12年4月から常勤医の不在が続いている。非常勤の医師は同刑務所に5人、同学院には2人が派遣されているが、週1、2度、1日約4時間の往診にとどまり、常勤医にはとても及ばない。
両施設は「今のところ問題は起きていない」としているが、健康状態を継続的に把握するのは難しい。また、医師法で薬剤の処方は医師に限られ、急患発生時は対応可能な非常勤医を探して職員が奔走せざるを得ない状態だ。
[匿名さん]