「酒鬼薔薇聖斗」を名乗り、97年に神戸連続児童殺傷事件を引き起こした加害男性(32)が10日、犯行の経緯や心情を振り返った手記「絶歌」(太田出版=税別1500円)を出版した。
著者名は「元少年A」。
手記は全294ページ。
「精神鑑定でも、医療少年院で受けたカウンセリングでも、ついに誰にも打ち明けることができず、20年以上ものあいだ心の金庫に仕舞い込んできた」という事件前からの性衝動や、犯行に至るまでの精神状況をつづっているという。
著者が受け取る印税は一般に10%。
「初版は10万部。印税は当然、著者に支払われます」(太田出版営業部)というから、単純計算で男性の懐には1500万円が入ることになるが、使い道はどうなるのか。
男性の両親が99年に出版した「『少年A』この子を生んで…父と母悔恨の手記」(文藝春秋)の印税は慰謝料に充てられ、ほかに両親が毎月8000円、男性が4000円を遺族に支払っていると伝えられている。
【日時】2015年06月11日(木)
【提供】日刊現代