今月3日午後、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から、世界最小サイズのロケット「SS-520」5号機が打ち上げられた。
ロケットは計画通り、東京大学が開発した重さ3キロの超小型衛星を切り離し、軌道投入に成功した。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発したSS-520ロケットは、直径52センチ、全長9.54メートル、総重量2.6トンと電柱サイズで、衛星を搭載するロケットとしては世界最小クラス。
2000年以降、世界の衛星開発市場は、「CubeSat(キューブサット)」と呼ばれる10センチ立法の低コストで作れる超小型衛星がしのぎを削っており、それに伴ってロケットの打ち上げ費用を抑えるべく、超小型衛星用ロケットの開発競争が激化している。
SS-520シリーズは、家電製品で使われる民生技術を取り入れ、打ち上げ費用を約5億円に抑えている。
昨年1月の4号機の打ち上げ実験では、発射約20秒後に通信データが途絶え、飛行状況を把握できなくなったため、第2段目の点火を中止し、機体が落下。
約1年ぶりの再挑戦となった今回は、この失敗を踏まえて、設計を見直し、対策を講じた。
5号機は3日午後2時3分、計画通り飛行し、実験開始から約7分30秒後、東京大学が開発した超小型衛星「TRICOM-1R(トリコム・ワンアール)を切り離し、軌道投入に成功した。
【日時】2018年02月05日(月) 10:14
【提供】ハザードラボ