![「LarmeR(ラルメール)」お披露目ライブ「LarmeR LIVE vol.0 『Avant le prologue』」より](https://img2.bakusai.com/p/img/rss_news/11632495/0_original.jpg)
©︎Sizuk
1月23日、東京・渋谷のduo MUSIC EXCHANGEにて、アイドルグループ「LarmeR(ラルメール)」がお披露目ライブ「LarmeR LIVE vol.0 『Avant le prologue』」を行った。
「LarmeR」は、昨年8月にAKB48を卒業した坂口渚沙を擁している。立ち上げたのはキングレコードでAKB48のA&Rを務めていた湯浅順司氏だ。
メンバーは坂口渚沙の他に、七海花菜、牧野りりさ、水川心愛、みのりの総勢5人。ライブでは『この雫は、海を越える。』など4曲を披露した。持ち歌を全て歌いきると、一度はステージから降りたものの、なぜかモニターには“反省会”の模様が映し出される(反省会なのに、メンバーはどういうわけかマイクを持っている)。
「振りを間違えて悔しいです」と口々に感想を述べると、「もう一度ライブをやろう」という結論に達し、同じセットリストを繰り返すことに。そんなこんなで、デビューライブはおよそ90分で幕を下ろした。
開場前、全メンバーによる囲み取材が行われた。坂口渚沙を取材するのは2年以上ぶりのことだった。「このメンバーで冠番組を持ちたい」「世界最大のフェス“コーチェラフェス”に出るのが目標です」などと語るその顔はすでに前を見ていて、過去のことを引きずってはいなかった。
2年前に話を訊いた際、坂口は迷っていた。アイドルとしては正統派タイプ。ファンは彼女のそんなところを支持してくれた。だが、本人はそれだけでは物足りないと感じていた。水着グラビアに挑戦したこともあった。オカルト好きを公言したこともあった。身長が低い人向けのブランドを立ち上げたいと志してもいた。今後どうすればいいのか。それどころか、今、私はどうすればいいのかを考えた上での行動だった。グループ内にライバルは山ほどいる。そんな中で飛び抜けた存在になりたい。選抜の当落線上にいた彼女はそう考えていた。
昨年、彼女はAKB48を卒業する選択をした。その間、どういう心変わりがあったかは分からない。卒業発表時には、「外の世界に出て自分の可能性をもっと広げていきたい」とコメントを残していた。彼女が考える「外の世界」とは、「AKB48ではないアイドル」のことだった。自分に向いているのは、女優でもタレントでもインフルエンサーでもなく、アイドルだ。このグループに参加するとなった時、そう決意したはずだ。
終演後の関係者挨拶で、マイクを手にした坂口は泣いた。アイドルとして再び衣装に袖を通すことができた喜びと感謝がそこにはあった。
この公演には数人のAKB48メンバーが来場していた。かつての仲間の門出を祝うためだ。同じチーム8出身の倉野尾成美はこの3月にAKB48の第四代総監督に就任する。小栗有以はシングルのセンターとしてふさわしい存在に成長した。それぞれの春がもう始まっている。
文●犬飼華
「LarmeR LIVE vol.0 『Avant le prologue』」セットリスト
OP overture(映像付き)
M-1 この雫は、海を越える。
MC① 自己紹介など
映像
M-2 Never Ever
M-3 Hello!New World!
MC② 曲の感想など
M-4 純情コントラスト
ご挨拶~退場~反省会
overture(映像付き)
M-5 この雫は、海を越える。
MC③ 自己紹介など
M-6 Never Ever
M-7 Hello!New World!
M-8 純情コントラスト
MC④ 告知など
M-9 この雫は、海を越える。