過激なエロティックダンスで、母国韓国ではMV(ミュージックビデオ)が放送禁止にまでなったK-POPグループ『AOA』(エーオーエー)がついに日本上陸を果たした。
デビューシングル「ミニスカート」は、発売早々オリコンのデイリーランキング(9月30日付)で8位を記録するなど好調な滑り出し。
かつて日本でも絶大な人気を誇ったKARAや少女時代も、今ではテレビで見る機会がほとんどなくなり、メンバーの脱退や新加入が相次ぎ迷走している印象すらあるが、果たして、AOAはそんなK-POP界の救世主となれるのか?
"天使たちのエース"(Ace of Angels)というコンセプトで、2012年7月にデビューした8人組アイドルグループAOA。
メンバーは、4人のバンドチーム「AOAブラック」と4人のダンスチーム「AOAホワイト」に分けられ、同じ曲をバンドバージョンとダンスバージョンの2つのパターンで披露できるのがウリとなっている。
ちなみに、日本でのデビュー曲「ミニスカート」は、7人編成(ドラムのユギョンは本人の意向により不参加)のダンスバージョンとしてリリースされている。
「同曲は今年2月に韓国の人気音楽番組『SBS人気歌謡』(韓国SBS)で1位を獲得した大ヒットナンバーです。ミニスカートの裾のジッパーを上げる仕草の、通称"ジッパーダンス"があまりに刺激的すぎるということで、韓国でミュージックビデオが放送禁止になったことでも有名です。また、この曲の中には、メンバーの太股をヒールで踏みつける振りつけがあり、これもまた韓国内で大変な物議を醸しました」(音楽ライター)
同曲が8位を記録した30日付のオリコンデイリーランキングの顔ぶれを見てみると、1位にはSexy Zoneの新曲「男 never give up」があり、2位にはJuice=Juiceの新曲『背伸び/伊達じゃないよ うちの人生は』、3位にSound Horizonの新曲『ヴァニシング・スターライト』などが並んでおり、初登場の新曲(いずれも10月1日リリース扱い)が目白押しでかなりの強豪揃い。
そんな状況でのトップ10入りは十分過ぎる好スタートといえるだろう。
アイドルライターの織田祐二氏はこう語る。
「日本におけるK-POPブームが停滞ムードの中、どのくらいの順位に食い込んでくるのか注目されましたが、8位というのはまずまずの成績でしょう。最終的にウィークリーランキングでどうなるのかが重要になってきますが、8月にリリースされた新生KARAの『マンマミーア!』の最高位が6位だったので、ぜひその上を狙いたいところです。成績が良ければ、日本での活動の幅も広がるはずです」
織田氏は、AOAが日本で活躍するには、まずKARAを超えなければならないだろうと指摘するが、セクシャルな魅力に溢れた「ミニスカート」のMVを見る限り、彼女らのライバルはKARAというよりも少女時代だろう。
だが、今年12月に初の東京ドーム公演を控える少女時代の人気は日本国内でもいまだに高い。
果たしてAOAは、スーパーグループと呼べる少女時代と肩を並べて活躍することができるだろうか。
「さすがに現時点で少女時代と比べるのはおこがましいですよ。バンドのメンバーも擁しているAOAに、少女時代のような統制のとれたハイレベルなダンスを求めるのは無理というもの。少女時代やKARAなどとは別のジャンルのグループとして捉えるのが正解でしょう」(前出)
では、話題になっているエロティックなダンスこそがAOAの最大の魅力なのだろうか。
「確かに刺激的な部分は彼女たちの最大の武器ですが、そうは言っても今回の『ミニスカート』の振りつけが限界でしょうね。今の日本には根強い嫌韓ムードがありますし、ヘタなことをすれば一気にバッシングを浴びる可能性もあります。ただ、彼女らはT-ARAのように日本デビューを果たしながら、あくまで韓国での活動をメインにやっていくという見方もあり、今後の展開は未知数です。当面は日本の反応を様子見するのではないでしょうか」(前出)
男性からすると"セクシー韓流ブーム"なんていうのは大歓迎。
韓国内で放送禁止になってしまうのであれば、ここはひとつメインの活動場を日本にして、思う存分セクシーなパフォーマンスをしてほしいところだ。
(文=ニイゼキユウジ)
【日時】2014年10月02日(木) 21:45
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