🪓 ﾒﾙﾃｨﾌﾞﾗｯﾄﾞ攻略･地方

【七夜視点でお送りいたします】

----------運動会前日----------

今日の最後の授業のあと、教室が話し声でいっぱいになった。
そこにガラーッっと扉が開き、ネロ先生が入ってきた。

ネロ「これから帰りのホームルームを始める。突然だが明日は運動会だ、覚悟しておくのだ小童共」

何に覚悟するのやら、とりあえず高校なのに運動会ってのはどういうことなんだ？
しかし随分急だな…昨日まで運動会の「う」の字も出てなかったぞ。

ネロ「我々のクラスは赤組だ敗北は許されん、敗北は即ち死だと思え、そして弁当を持参するように、おやつは666円までだ。超過してるのが発見され次第、我が混沌の一部になってもらうぞ。」

やれやれ、この先生が言うと真実味が帯びるのが困ったものだ。
とりあえず…だ、この質問はしておかなければならない。

七夜「先生、質問があります」
ネロ「む？何かね？」
七夜「アンパンはおやつに入るのかい？」
ネロ「至極当然、あれは菓子パンに分類されるもの、その時点で既におやつに含まれる」
七夜「御意」

666円じゃアンパン10個程度が限度…か、何とか10個で頑張っていくしかないな。

ネロ「他に質問がある者はいないか？」

まるでこれ以上質問がある者がいたら殺すという感じの雰囲気だ、そんなに受け答えるのが面倒くさいのか？
そんな雰囲気のなか、手が上がった。
その人物の名前は軋間、眉毛がごんぶとだが結構いい奴だ、こいつとは長い付き合いで仲もいい。
先生は軋間のほうをぎょろっと見ると

ネロ「先に言っておくがバナナはおやつにはいらん」

軋間はしゅんと下を見て手を下ろした、まるでコントだ。

ネロ「それでは質問はもうないようなので今日は解散とする」
日直「起立、礼」

さて、掃除当番でもないので明日の準備のために早く帰ることにするか。
とりあえずアンパンを買っておかないとな。

----------運動会当日----------

雲が一つもなく、晴れ渡った空。
目覚まし時計がけたたましくなる、今日も変わらずこのセリフ。

七夜「……眠い……まったく、人をおいそれと起こすなという。せっかく最高な睡眠生活を満喫してたっていうのに、目が覚めれば登校日か。まあ……誰かは知らないが、俺を起こしたってコトは殺せってコトだよな？」

そうして俺は毎朝目覚まし時計を一個壊している。
目覚まし時計のストックが切れてきたのでそろそろ買いに行かなければならないな。


俺が学校についたころには大方の生徒がグラウンドに集合していた。
開会式が行われ、運動会の形式が校長の口から告げられた、団体種目と個人種目に分かれており、その場で種目が発表され、それぞれ自分のチームからその場で選抜するというものだ、一人何回出てもいいらしい、ところでなんで俺はこんなに説明口調なんだろうね、つくづく読者に優しいな、俺。

----------１競技目----------


琥珀「司会はこの私、琥珀と妹の翡翠がお送りしていきます。」
翡翠「姉さんを司会者です」
琥珀「記念すべき１競技目は…玉入れです！」
翡翠「両チーム共、４人ずつメンバーを選出してください」

この学校にしてはなかなかポピュラーな競技が出てきたんじゃないか、さて赤組からは誰が選出されるのかね。
気がつくと俺と軋間は選出メンバーに入れられてた。

七夜「あ〜あ、———選出されちまったか。」
軋間「本意ではあるまいが頑張るか」

あとの２人はというと

シオン「全て計算済みです」
ワルク「はっ、ズタズタよズタズタ！」

なんか頭が頭痛で痛いな、主に後者。
日本語がおかしくなるぐらい頭が痛い。

白組のほうもメンバーが決まったようだ。

遠野「全く……困ったもんだ。」
秋葉「兄さん、マジメにやってくださいね」
都子｡ｏ○(…う〜、お兄ちゃんの前だからがんばるぞ〜…)
レン「・・・・・・・」

あちらは随分身内が多いようだな、にしても遠野の奴、そういう趣味なのか。


翡翠「姉さんをルール説明です」
琥珀「今回の玉入れは普通の玉入れとは違います、籠は一つだけです！一つの籠で争ってくださいねー。そのほかは何でもありです、それではどちらも頑張ってくださいね。」


そして闘いの火蓋がいま切って落とされた

開幕直後から鮮血乱舞…じゃなくて、俺と遠野の志貴JA連打合戦になった。
この競技では空中戦を制した者勝ちなのだ。
志貴同士でJA連打して制空権を握りつつ玉を入れる。
まったく、いやらしい対決だ。

秋葉「どーお？どーお？」
ワルク「砕けろ！砕けろ！」

この二人は飛び道具で制空権を握っている。
レンと都子とシオンはJCで争っている。
一方、軋間はJBと２Bで頑張っていた、大体は打ち落とされていたが。

七夜「軋間、お前は調整版が出るまで引っ込んでろ！」

ちょっと言い過ぎたかもしれない、軋間のほうをチラッと見たら端のほうで体育座りして負のオーラを発しまくってた。
が、軽くスルーしておいた。
そんなこんなでこちらはほとんど一人少ない状況、次第に相手有利になっていった。

翡翠「残り時間を30秒です」

そのアナウンスが聞こえた瞬間、軋間は突然立ち上がり猛然と着地間際の遠野志貴のほうに走っていった、そして…

軋間「閻浮・・・」

おお、こいつはADを決めるきか、遠野のJAがなくなると大分楽になるぞ。
暗転後はジャンプでかわせないし、密着状態だからガードもできまい。
やっとお前の出番ができたか。

遠野「決めてやる！」

が、見事に強制開放でかわされていた。

七夜「救われないなぁ、お前… 」

という事でそのまま試合は進み、赤組は敗北からのスタートになってしまったのだった。