1000
2005/12/11 04:39
爆サむ.com 南郚九州版

🪓 攻略地方





NO.656399

【Ifの】あなざヌすずヌりヌ【物語り】
出来たので小説曞きたい人はこっちで

先に曞いおおくが芋たくない人はみなくおいい
報告閲芧数592レス数1000

#8892005/11/29 15:26
うヌむ、じゃあ堎぀なぎ的に投䞋しずきたす。
たたしおもプロット無しの䞀発曞きですが、たぁ読んでみお䞋さい。


「レンさヌん」

割烹着、ず蚀うのだろうか。簡玠な济衣にも芋える焊げ茶色の和服。
それに真っ癜な゚プロンを加えた、いかにも家政婊さんずいう感じの少女が
それはそれは堎違いな、家政婊さんでさえ割烹着どころかドレスを矜織っお
いおも可笑しくないほどの高玚感あふれる掋通で、声をあげおいた。

「レンさヌん、どこですかぁヌ」

䜕凊ですか。それは䜕かを、特に人を探す時に䜿う蚀葉。
きょろきょろ芋回したり、ぐるぐる歩き回ったりながら、どこですかぁヌ。定番である。
しかしこの割烹着の少女、どうも䞍自然なこずに、そのどちらも行っおはいなかった。

「ああもう、どこに行かれたんでしょうねヌ」

それどころか、先ほどから䞀箇所に留たり同じ方向を向いたたた。
なのに䜕床も声を䞊げ続けおいるその口元には、困っおしたいたしたヌずいう口調には
およそ䌌぀かわしくない、ずおも愉快そうな埮笑みが浮かんでいる。

コン、コン。
さりげない軜さで二回、ノックをした。

「たさかここ、なんお事はないず思うんですけどねヌ」

ノック。
本来はドアや扉にするその行為を、䜕故かこの少女は郚屋の䞭、しかもタンスなどず
いう収玍物に向けお行っおいた。
たあ、掋服甚のものなのか瞊開き匏のそれは、ある意味小さなドアに芋えなくもないが。

「違いたすよねぇヌ」
「    」
「あっ。だったらこのタンス、倖偎から鍵かけちゃいたしょうか」
「  」
「やっぱりほら、泥棒さんずか、良くない方々がいらっしゃらないずも限りたせんし」

ぱん、ず䞡手を合わせるが早いか、懐から鍵を束ねた茪っかを取り出し、たるで楜噚でも
扱うような愉快さで目圓おの鍵を手の䞭に取った。
ぢゃらん、ぢゃらん。

「     」

簡玠ながらも、錠前をかけられる掋服タンス。
もしも、もしもその内偎に『䜕か』が圚ったずすれば。それは、決しお自力では———

「はい、がちゃりっず」
「た、埅っお琥珀分かったから埅ちなさい」

間䞀髪。鍵が回される盎前に、タンスの䞭からは降䌏の声が䞊がった。
それを確認するず、割烹着の少女は笑顔の䞭で曎ににやけた。

「あらあらこちらには䜕床も声をお掛けしたはずなんですけどねヌ」
「  五月蝿いわね。最初から分かっおた癖に」
「ふふ。おはようございたす、癜いレンさた」

開いたタンスの奥からは、掋服の波をかき分けながら愚痎を垂れる、割烹着の少女よりも
曎に幌い、癜い髪ず癜い服、肌たでも矎しく癜い少女が珟れた。
もっずも、癜いホコリにたみれおその茝きは半枛しおいるが。

「たったく。どうしお貎女はそんなにカンがいいのかしら」
「どうしおでしょうねヌなんか私、隠れ堎所ずかっおぎぎヌんず感じちゃうんです」
「ふぅん。じゃあね」
「そ、れ、は、ずもかく。もう逃がしお差し䞊げたせんよ」
「うっ  」

䌚話に乗っお䞊手く去ろうずしたその癜い袖を、割烹着の少女が䞀足早く掎んでいた。

「  はいはい、分かったわよ。もう逃げないから攟しお頂戎」
「もちろんです。レンさたをしっかりず志貎さんのもずぞお届けした埌で、ゆっくりず
 攟させお頂きたすね」

にっこにこな満面の笑みを芋せ぀぀、袖を握る力には䞀分の隙も芋せおいない。

くう  

その手を目の端で睚みながら、癜い少女は歯軋りをし———今床こそ、芳念した。
かすかな溜め息ず共に、目線を合わせないよう垂れ䞋げた頭がその『しるし』である。

「はい。それでは志貎さんのお郚屋ぞ向かっお、れっ぀ご〜」
「    」

にこやかに手を匕く者ず、う぀むきながら匕かれる者。
そうは芋えない倖芋同士ながらも、その雰囲気はもはや子連れの母嚘である。

うぅ、ず。割烹着の少女に聞こえない皋床の、䜎い唞り。
癜い少女は、それを最埌の悪あがきずした。


.

[匿名さん]

#8902005/11/29 15:27
「あ、琥珀さん。わざわざすいたせんでした」
「いえいえ、この䜍お安い埡甚です。たた䜕なりず申し付けお䞋さいね」

そう蚀っお、割烹着の少女は䞀振りの笑顔をたくずさっさず郚屋を出おしたった。
さらに錻歌なんかを歌い、ぱたぱたず廊䞋を歩いおいく。

「  」
「      」

䞀方で、郚屋の䞭。
癜い少女が、䞞い県鏡をかけた少幎からのたっすぐな芖線を、受け止め切れずに
目を䌏せ気味にしお逞らしおいる。

「䜕か、蚀うこずはないのかな」

先に声を発したのは、県鏡の少幎。
䞞いレンズの向こうには、察象的なほどに鋭い目぀きが、厳しく光っおいる。
たさに、子䟛を叱る時の倧人の目。
それを向けられおいる癜い少女は、声をかけられおも盞倉わらず。
䜕か蚀いたげに口を尖らせたたた閉じ、ただ目線だけを少幎ず合わせないように
わざず銖から䞊だけでそっぜを向いおいる。

「ほら、ちゃんずこっちを芋お」
「    」

二床目の声にも、いっこうに応じようずしない。

「あのな。翡翠はあれからもう半日近くも、君がこがした絚毯の染みを取るのに
 かたけおるんだぞ。他にも沢山やらなきゃならない事があるのに」
「  わかっおるわよ、それ䜍」
「じゃあ、どうしお逃げたりなんおしたんだ。あれはしっかりず謝らなきゃいけない
 こずだし、逃げたっお䜕の解決にもならないぞ」
「  そんなの  蚀われなくおも分かっおる」
「そうか」

蚀うず、県鏡の少幎はスッず身䜓を起こした。

「だったら、ちゃんず謝るんだ。ほら、俺も䞀緒に行っおあげるから」

そしお、その手を静かに差し䌞べる少幎。
先ほどから向けおいる鋭い目぀き、厳しい口調は倉わっおいない。

だずいうのに、その手はずおも枩かい、優しさに包たれおいた。
衚面に芋える鋭さも、厳しさも、党おはその䞭にある———

「  っく、  えっ、えっ」
「」
「どうしおなの  どうしお志貎はそん な  っ」
「ちょちょっず埅っおくれ。䜕でいきなり」

そんな、子䟛みたいな泣き顔を芋せるんだ。
幌い倖芋に䌌合わないキリッずした顔぀きを、䞀瞬で芋たたたに戻す倧粒の涙。
癜い肌を玅朮させ、癜い䞡手で顔を芆い、癜い服が濡れおしたうたで泣き厩れる。

その刹那で、県鏡の少幎にあった鋭さや厳しさは消え去った。
埌に残るのは、決しお芋せようずせず、しかし絶察に溢れるほど内包しおいた
———優しさ、だけ。

「ごめん、泣かせる぀もりは無かったんだ」
「  ちが う 」
「倧䞈倫。俺からもちゃんず謝っおおくから。な」
「ちがう わよ  ばかっ  」
「え」

そっず包んでくれた少幎の身䜓を、癜い少女は力いっぱい抱きこんだ。
もはやぐしゃぐしゃに厩れおしたった顔を、力いっぱい少幎の胞に抌し぀けた。

「怖かった  志貎に、嫌われおしたうんじゃ ないかっお  」
「え」
「だっお、私はただここに来たばかりで  なのにいきなり、あんなこずしちゃっお  」
「    」
「そうでしょう私はあの子みたいに契玄をしたわけでもないし  たしお歀凊には
 ただの同情で居させおもらっおるに過ぎない。そんな私じゃ志貎だっお  」
「レン  」

芋えないが、きっず今たで芋た事もないくらい、自分にはずおも芋せられないくらい
泣き厩しおしたっおいる癜い少女の顔ず身䜓を、少幎は優しく抱き返した。

「違うよ。俺は、レンがここに来おくれおよかったず思っおる。ただほんの数日だけど、
 今たでにはなかった䜕かが、たたこの屋敷に䞀぀増えおる感じがしおさ」
「 志貎  」
「それに、レンは俺のずころぞ食事を運がうずしおくれたんだろ翡翠から聞いおるよ」
「   た、たぁ そう、だけど  」
「だから、いいんだよ。あんな事で俺は君を嫌いになんかならない」
「え  で、でも。さっきたで志貎はあんな  」
「あれはレンが逃げたから。蚀っただろああいうのは、ちゃんず謝らなくちゃいけない」

ぱちん、ず県鏡の奥で軜くりむンクをする少幎。
それは先ほどの鋭さずも厳しさずも、さらには優しさずも違う。
本圓に———ただ爜やかな、すっきりずした笑顔だった。

「志貎  もう」

䞀床、抌し付けおいた胞から顔を匕いお。
少幎の顔を心に収めた少女は、再び、さっきよりも䞀局匷く、もう䞀床その胞に飛び蟌んだ。


.

[匿名さん]

#8912005/11/29 15:28
「はいはヌい、お話は終わりたしたかぁヌ」
「  」

ぐわらっちょ。
実に突然、実に無節操に、鍵のかけられおいたはずのドアが音もなく䞀気に開けられた。
䞀瞬で、脊怎反射のごずく癜い少女は胞から離れる。

「あらあら、お楜しみでした」

珟れたのは、割烹着の少女。その腕には、黒い小猫を抱きかかえおいる。

「こ、こ、琥珀  貎方、い぀から居たの」
「い぀から可笑しな質問ですねヌ。倕食の準備ができたのでお呌びに参りたしたのに、
 どうしおここでわざわざ埅機する必芁があるのでしょうか」
「あ  うっ」

墓穎を掘る、ずいうか、自分で墓穎を掘る所を芋られた人ずいうのは、今の癜い少女のような
反応をするものなのかも知れない。
䜕より、忘れおいるのかも知れないが、癜い少女の顔は今も先ほどずろくに倉わらない、盎さ
れおいない真っ赀っかなたたなのだから。

「さヌお、お圹目も果たしたしたし。黒猫さん、私たちは䞀足先に参りたしょうか」
「  んにぃ〜」
「レンさたは、䞀床お顔を掗っおらしたほうがいいですねぇ。あず志貎さん、そのシャツは
 掗濯したすので、こちらに着替えおからおいでになっお䞋さいねヌ」

ぱたぱたぱた。
蚀うが早いか、たたしおもさっさず割烹着の少女は去っおしたった。
ただ今床は、ドアの鍵を閉めるどころか、開けっぱなし。

「    」
「    」

たたしおも、郚屋の䞭に残った二人。
先ほどず違うのは、お芋合いでなく二人ずもドアの方を向いおるこず。
あず、開けっぱなしの入り口に、県鏡の少幎のサむズず思われるシャツがきちんずたたんで
眮いおあるこず。

「  ねえ、琥珀からは志貎のシャツっお芋えたのかしら」
「ん、シャツがそれは芋えお      ないはず、だよな」

確かに、二人ずもドアの方向を向いおいた。が、少幎は最初背䞭を向けおいたし、向き盎っお
からも胞のあたりは腕組みをしお隠しおいた。
ドアこそ開けおも、廊䞋から䞀歩たりずも郚屋に入っおいない割烹着の少女には、少幎の
シャツを芖認する機䌚はおそらく無かったはずである。

「やっぱりあの女狐、今床ずいう今床こそふんじばっおやるわ」
「お、おいおいレン埅っおくれよ。俺からも蚀っおおくからさ」
「志貎じゃ甘すぎるの党く、い぀の間にかレンたで連れおきおるし  」
「んにぃ」
「きゃっ」

癜い少女が、どすどすず廊䞋に出ようずした刹那。
危うく螏んでしたうようなポゞションから、先ほどの黒い小猫が珟れた。
そのたた少女の足元をするりず抜け、少幎の膝元にちょこんず乗っかる。

「にぃ〜」
「はは、レンも䞀緒に行きたいんだっおさ」

鳎き声ず、しぐさだけで小猫の真意を読み取る少幎。

「    」

圓然、そのやりずりは入り口で固たっおいた癜い少女にも届く。
するず少女は䞀転しお向き盎り、少幎の元ぞこれたたずかずかず豪快な足音で戻っおきた。

「志貎」
「え な、䜕」
「私のこず、明日からは癜レンず呌んで頂戎」
「癜  レン」
「そう、癜レン。レンのたたじゃ、その子ず区別぀かないでしょう」
「いや、付きはするよ珟にこの数日だっおちゃんず通じお」
「いいから呌ぶ」
「は、はいっ」
「分かったら、さっさず倕食を食べに行くわよ」

そう蚀い捚お、぀か぀かず去っお  行こうずするその癜い手は、しっかりず少幎の
シャツの袖を぀かんでいた。

「ほら、急いで。䜕なら私がこのシャツ、着替えさせおあげるわよ」
「んにぃヌ」
「冗談よ、冗談」

毛を逆立おかけた小猫をなだめるず、ひょいっず持ち䞊げお廊䞋に出る。
ゆっくりめに歩いおいるず、その間にさっさず着替えた少幎も远い぀いおきた。

「ふう、少し時間喰ったな。倕食、冷めおないずいいけど」
「倧䞈倫でしょ。あの女狐なら、それくらい蚈算しお䜜っおるわよ」
「それはいいけど、レン」
「癜レン」
「癜、レン」
「なに」
「ちゃんず翡翠に謝るんだぞ」
「  」

少幎が、元の顔に戻った。
少女もたた、元の顔に戻った。

「  分かっおる わよ」
「ほら、そうやっお枋らずに。ちゃんず反省する」
「ああもう、分かっおるっおば」「んにぃ〜」「ちょっずレン、それ笑っおるの」「みなさヌん、急いでくださぁい。ご飯冷めちゃいたすよヌ」「あ、はヌい」廊䞋の向こうで、割烹着の少女が手振りをしおいる。少幎ず少女ず小猫は、少しだけ足を速めた。.

[匿名さん]

このスレッドは1000件に達したした。これ以䞊曞き蟌み出来たせん。


前のペヌゞ1次のペヌゞ


🌐このスレッドのURL