>>330
高橋さんも御存知の如く日蓮聖人と忍性良観さんは雨乞いの祈祷をして客観的には日蓮聖人が勝ったのです。
その経緯は、良観さん贔屓の方々の讒言で苦境に立たされた四条頼基への弁護の書状である頼基陳状に詳しく書かれています。
下山御消息には日蓮聖人が良観の社会福祉運動をどのように観ていたかがわかりやすく書かれています。
これらの遺文は学術上は日蓮の真撰扱いです。
それひ対して良観の社会福祉事業までも偽善の如くに扱っている破良観御書は延山録外にあるのみで正筆・時代書写もなく録内にも無いのです。
聖愚問答抄にいたっては録外にあるのみで、有り体に言えば偽書の可能性大です。
日蓮聖人昭和定本遺文では偽または未決扱いですよ。
良観と日蓮は宗教の次元では決して相容れることは無かったのですが、良観の行いの全否定を日蓮がしたと言う確証もないわくです。
恐らく時代が降って南北朝から室町初期にかけて日蓮教学が隆盛するとともに日蓮聖人の宿敵だった忍性良観は人格を全否定され、彼の行為の悉くが悪なのだと日蓮門下が決めつけ今日まで引き継がれて来たのではないかと思います。
良観さんは世界的にもハンセン病患者の組織的救済に最初に尽力した人物として高く評価されていることを申し添えます。
