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🎏 広島東洋カープ総合


No.6508200
合計:
#12


丸を怖がった阪神が大量失点

 これには、もともと定評があった選球眼の良さに加えて、着々と長打力を伸ばしてきたことによって、相手投手が丸との勝負を避けるケースが増加していることも大きく影響しているだろう。数年前までの中距離打者というイメージは薄れ、丸は徐々にスラッガーへと変貌しつつある。

 事実、ここまでの長打率.583は、球界を代表する長距離砲である筒香嘉智(DeNA)の.606に次ぐリーグ2位だ。出塁率では丸が筒香を大きく上回るため、メジャーで重視される、出塁率と長打率を合わせたOPSという指標では、筒香をしのいでリーグナンバーワンである。

 6月24日の阪神戦でも丸の「怖さ」が得点を生み出した。

 6回、一死二塁の場面で打席に立った丸は、フルカウントからの低めのフォークに対して余裕を持って見逃して四球を選び、チャンスを拡大。一挙5点のビッグイニングにつなげた。阪神先発・小野泰己の投球は、単純なコントロールミスではなく、「誘いに乗って振ってくれたらラッキー」というような、ストライクゾーンでの勝負を避けたもののようにも見えた。

 1点を勝ち越して迎えた9回、一死一・三塁の場面では、丸への初球で一塁走者・菊池涼介が二盗を決めると、阪神ベンチは当然のように満塁策を選択して丸を敬遠。打席の左右のちがいはあるが、丸を避けて4番・鈴木誠也との勝負を選んだ。結果は、鈴木の満塁弾が飛び出し勝負あり。

 この日の丸の打撃成績は3打数ノーヒットで打点もゼロ。しかし、3連戦の第1戦、第2戦で3本のアーチを放っていたこともあって、阪神バッテリーとベンチが丸を警戒した結果の2つの四球が、いずれも大量点につながった。

 もちろん、称賛されるべきは鈴木ら勝負を決めた打者だ。しかし、たとえヒットを打てなくても存在感でチームに貢献する——それほどの打者に丸が成長したという証しでもある。


[ 覆面太郎 ]
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