講道館柔道修行者の進級昇段の方針 (「柔道」大正7年6月号)
(P69〜)
寝業は最初に稽古すべきでない
それから業であるが、多くの業を知っていることが一の価値。
多くは知らずとも業に熟しているということが第二の価値。
実際には熟しておらなくとも、その理屈をよく弁えているということが第三の価値である。
これらの総ての点に通じて優良なることがもとより願わしいのであるが、いずれかに長所があれば、それだけは認めなければならぬ。また業ということも、形の上から見ることも出来、乱取の上から見ることも出来る。
そして、形にいくたの類があり、乱取に投業、固業の別があり、投業も固業もその数が甚だ多い。