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×俺はお前が見たものを俺は見たぞ
○俺はお前が俺を見たのを見たぞ
ここは文法的正確さが重要。怒りの中で出たとっさの言葉が文法的に正確なことが凄い。普段から自己の存在を常人を超えたレベルで突き詰めて考えているということかもしれない。哲学的で文学的。
認識とは主体と客体の相互作用。
常に監視されているという被害妄想は常に自分を客体ととらえる他者の存在を感じることによる。自己客観視できない人が陥る罠。あるいは、自分の自己客観視と他人が自分を客観視していることの区別がつかない感覚。それらに対抗するため、自分が主体であることを取り戻し、相手を客体にひきずりおろす行為がビデオ撮影。
ストーカーもカメラを持ち出して撮影開始するとき、互いに主体であり同時に互いに客体でもあることになる。
他人の横顔を見るとき、視線は優位に立つ。しかし相手が見返すとき、優位性は崩れる。対等になることもあれば、相手の目ぢからが強くて目をそらしてしまったら逆に不利になる。
野性動物は人間やほかの動物の視線を敵意ととらえる。目が合っただけで宣戦布告を意味する。そして目をそらしたら負けであり攻撃開始の合図になる。なのでクマとかとにらみ合いになったら目をそらさずにゆっくり後ずさるようにする。