今から34年前の昭和最後の九州場所で大波乱があった。
千代の富士が53連勝をして、前日優勝を決め54連勝をかけて千秋楽の最弱横綱大乃国との対戦でそれは起きた。
対戦成績は千代の富士の17勝8敗で、誰もが千代の富士の連勝を疑わなかった。
前の夜、大乃国の師匠が食事の時に「お前はどうせ勝てないのだから、せめてヒヤとさせるような相撲を取って来い」と大乃国に言った。
その時大乃国は思わず箸がとまり、このまま食事の席を立とうと思ったが、それではあまりにも大人げない。
しかし、師匠のその一言で最弱横綱にスイッチが入った。
当日は普段より一時間半も早く土俵に降りて稽古をして汗を流した。
そして千秋楽本番、大乃国は千代の富士を土俵際に寄り詰め渾身ののど輪で倒した。
場内は横綱戦では珍しく観客の驚嘆で座布団が舞い上がった。
最弱横綱の最初で最後の相撲界に歴史を残した一番であった。
九州場所は何かが起きる場所である。
もしかしたら御嶽海のミラクル4回目の優勝、そして大関復活が起きるかもしれない。
過去に4回以上優勝した力士は魁皇以外全て横綱に昇進している。
もしかしたら、御嶽海にも最高峰に登り詰めるチャンスは有るかもしれない。
後13日、あまり期待しないで御嶽海を応援しよう。
何時も期待し過ぎると負けてしまうので( ﾉД`)ｼｸｼｸ…
まず「一日一勝」御嶽海が場所前に言った今場所の心構えである。
