なあ、
>>756と飯食うときはいつも華遊軒だな。
一番最初、>>756と食ったときからそうだったよな。
俺が貧乏浪人生で、>>756が月20万稼ぐフリーターだったとき、
おごってもらったのが華遊軒だったな。
「俺は、毎晩こういうところで食べ歩いてるぜ。金が余ってしょーがねーから」
>>756はそういって笑ってたっけな。
あれから十年たって今、こうして、たまに>>756と食うときもやっぱり華遊軒だ。
ここ何年か、こういう安いラーメン屋に行くのは>>756と一緒のときだけだ。
別に安い店が悪いというわけじゃないが、ここのトンコツスープは白濁した汚水みたいなもんだ。
油の悪い、不衛生なチャーハンは、毒を食っているような気がしてならない。
なあ、別に女が居る店でなくたっていい。
もう少し金を出せば、こんな残飯でなくって、本物の食べ物を出す店を
いくらでも知っているはずの年齢じゃないのか、俺たちは?
でも、今のお前を見ると、
>>756がポケットから取り出すくしゃくしゃの千円札を見ると、
俺はどうしても「もっといい店行こうぜ」って言えなくなるんだ。
お前が前のバイトクビになったの聞いたよ。>>756が体壊したのも知ってたよ。
新しく入ったバイト先で、一回りも歳の違う、20代の若いフリーターの中に混じって、
使えない粗大ゴミ扱いされて、それでも必死に卑屈になってバイト続けているのもわかってる。
だけど、もういいだろ。
十年前と同じ華遊軒で、十年前と同じ、努力もしない夢を語らないでくれ。
そんなのは、隣の席で浮かれているガキどもだけに許されるなぐさめなんだよ。