人は其々に『真理』があるんだよね。
一を視ただけで百を語るガキのように
何かを特別に自分だけが理解していると勘違いしてしまう。
それを逆手に取って、
『いやぁあなたの仰有ることは素晴らしい、その通り!
もしか天才ですか?』
などと、ここまであからさまじゃないが誰か計算高い人間が『王さま』を影で操る…
それが上祐と麻原の関係。
自分から離れ独り歩きしてしまった教団は諦めても、自分の家族が上祐の毒牙に掛かるのは避けたいだろうし、自分の亡骸が上祐に渡ることだけは何としてでも避けたい。
それで四女の引き取りを自ら希望したのだ。