直接の原因断定できず
2017.5.29 18:31 RAB
青森市のいじめ防止対策審議会はいじめを訴えて亡くなった浪岡中学校の女子生徒について「自殺の直接の原因は断定できない」とする報告書の原案を明らかにした。
これは審議会の櫛引素夫会長が明らかにした。
それによると審議会は亡くなった葛西りまさんに対するいじめが4件確認されたとした上で「自殺の直接の原因は断定できない」と結論付けたという。
審議会を巡ってはりまさんの両親が自殺の要因の一つに「思春期うつ」があったとと判断した一部委員の交代を求めていた。
それに対して櫛引会長が調査に問題はなかったという認識を示したことに、りまさんの父親は納得していない。
一方、櫛引会長は遺族の要望に対し青森市の小野寺市長が委員の交代と追加調査について言及したことで委員の中に「混乱が生じた」と述べた。
いじめ問題に詳しい「子どものネットリスク教育研究会」代表の大谷良光さんは小野寺市長が教育委員会に対し委員の交代などを求めたことで「混乱を招いた」と指摘する。
審議会のいまの委員は今月末で任期満了となるため、市の教育委員会は新しい委員を任命して調査を続ける。
