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岩手高校野球


No.7639370
合計:
#277
 18日の準々決勝・大阪桐蔭戦で1点を追う7回無死一、二塁のピンチから相手打者が送りバントを試みようとしたものの小フライとなり、ボールも転送され、エンドランで飛び出していた走者2人の帰塁は間に合わずトリプルプレーで一気に3アウトチェンジとなった。夏の大会での三重殺の成立は9年ぶり9度目。選手個々の冷静沈着な判断と野手陣の結束力がなければ、王者・大阪桐蔭を相手にこれほどのビッグプレーは生まれない。この脅威の連携で窮地を乗り切ったシーンこそが流れを大きく引き寄せ、その後の9回の逆転劇も呼び込むターニングポイントとなったのは言うまでもあるまい。

二番手投手・仲井慎選手に脚光
 この場面で相手のバント失敗による飛球をキャッチし、三重殺を成功に導いたのが、マウンドに立っていた背番号6の“三刀流”仲井慎選手(3年)だ。今大会では遊撃手でスタメンに名を連ね、2番手投手としてリリーフの役割をこなすだけでなく3番打者としても活躍し、大ブレイク。この大阪桐蔭戦では6回途中からマウンドに上がって幾度となく得点圏に走者を置きながらも最後まで本塁を踏ませなかった。

 20日の準決勝・近江戦でも仲井は2回途中から早々とロングリリーフを担い、9回まで130球を投げて2失点に抑え込んだ。さらには打っても先制打を含む2打点を叩き出し、投打にわたる大暴れで強豪・近江を破るヒーローとなった。特に140キロ台の速球とスライダーを主武器に内角攻めもいとわない、持ち前の強心臓と強気のピッチングスタイルはプロのスカウト陣をうならせ、ここにきて高い評価を集め始めている。

 大会序盤までネット裏に陣取っていたプロ球団スカウト陣の話を総合すると仲井については「今大会で大きく評価を上げた選手の1人」「打撃センスも高く、投手と遊撃の両ポジションを卒なくこなせるユーティリティーぶりは大きな魅力」などと称賛されており、どうやら今秋のドラフト指名候補としてリストアップしている球団も複数ある模様だ。

 そして、この仲井ら下関国際の主戦選手たちを育成し、見事に夏の甲子園決勝の檜舞台へと導いた坂原監督の手腕も大いに評価されるべきだろう。


[ 匿名さん ]
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