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🪓 メルティブラッド攻略・地方


No.654720
合計:
#77
空を見上げると、灰色の雲が覆っている。軽やかに舞う雪はそれこそ踊っているようだった。
今日はクリスマス。店頭には小さなクリスマスツリーが立てられ、町は綺麗に彩られている。
「ケーキは家で作ってるから・・・七面鳥は買ったし、レンに美味しいミルクでも買っていこうかな」

パーティをする事になったのでいろいろ買出しに行く事になった。
そこで屋敷で唯一の男である俺が買い出しに行く事になった。
皆が皆付いて来ようとするので結局一人で行く事になったのはまた別の話。

「必要なものは大体買ったかな」
ふと向こうからわずかに笑みを見せる少年が歩いてくるのが見えた。クリスマスだというのに、
こいつは制服なのか。
「どうしたんだい、七夜?なんだか嬉しそうだけど」
「今日は大きなパーティーの日でね。それはもう盛大な、ね」
大きなパーティーなのに制服?明らかにおかしいと思ったが、人のファッションにけちをつける
気はない。
「お前もどうだ遠野?お前なら特別な席を用意するし、パーティーも盛り上がるんだが」
笑みがより一層歪みを増した。悪意、というわけではないがなんだか嫌な感じだ。
「いや、俺も家でパーティーだ。身内だけの小さなものだけどね。そろそろ俺は行くよ。じゃな」
七夜に別れを告げる。背中に視線を感じたが、振り返ることなく家へ急いだ。
 

「参ったな、遅くなっちゃった」
坂を上り、屋敷を目指す。
雑貨の買い物に時間をかけすぎたのもあるが、少し積もった雪と質量のある人ごみのお陰で予定より大幅に遅刻してしまった。
秋葉の怒った顔、いや呆れた顔が目に浮かぶ。
「兄なんだから、もう少ししっかりしないとなあ」
 
      ゾクッ

そろそろ屋敷に着くかという頃に、唐突に寒気が体を襲った。

      ドクンドクン
 
一瞬の眩暈と、急いで体を動かせというような心臓の動き。寒いのに、まったく引かない汗。 
嫌な予感、という程度のものではない。

      ドクンドクン
 
最悪の感知。具体的なことは分からないが、なにかがおかしい。
 
急ぎ、屋敷へと向かう。
手に持った袋の中を色々な物が暴れまわるが、そんなのは気にしていられない。

 「ハア、ハア」

息を切らして屋敷に到着したものの、嫌な汗は一向に引かない。
首筋に氷を当てられているような感覚は、屋敷に近づくにつれひどくなっていった。
大きく聳え立つ屋敷に明かりはなく門は開けられている。
なにかが、この屋敷に起こっている。
それを探るべく、玄関のドアを開けた。


[ 上手く口で説明できるか分からないので74の改変を ]
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