>>938
「進化しんか」という言葉ことば。その意味いみを考かんがえたことはありますか？ 国語辞典こくごじてんを引ひくと「生物せいぶつが、長ながい時間じかんをかけて、簡単かんたんな体からだの仕組しくみから複雑ふくざつで高等こうとうなものへ変かわっていくこと」「ものごとが、しだいによいほうへ進すすんでいくこと」（三省堂さんせいどう『例解れいかい小学しょうがく国語辞典こくごじてん 第だい七版ななばん』）と書かかれています。日常にちじょうでは「進歩しんぽ」や「発達はったつ」と同おなじように使つかうことが多おおいのではないでしょうか。
しかし、じっさいには、進化しんかによって生物せいぶつは複雑ふくざつになることもあれば、単純たんじゅんになることもあります7）。ダーウィンは『種しゅの起源きげん』で、進化しんかを意味いみする言葉ことばとして「世代せだいをこえて伝つたわる変化へんか」を使つかっています。
つまり、生物学せいぶつがくや進化論しんかろんでいう「進化しんか」とは、単たんにその環境かんきょうに適てきした形かたちに変化へんかすること。「進化しんかした後あとの生物せいぶつがそれより前まえの生物せいぶつより優すぐれている」という意味いみははふくまれていません。決けっして、進化しんか＝進歩しんぽでも、進化しんか=発達はったつでもないのです。
