昔々、SNSで援交相手を探している女がいました。ある日女のもとに、ある男から応募がありました。女は、男のプロフィールや投稿内容に何となく覚えがありました。女は男に写真やラインIDを求めました。アホな男は言われるがまま差し出しました。案の定、男は女の同僚でした。当然二人は会うことはありませんでした。
ある日地獄耳の男は、同僚の女が自分の裏アカの投稿内容やラインのサムネ画像に関わるような話題で、男をバカにしていることに気が付きました。まさかと思いつつ、男は確かめるためその女に関係する投稿を何度かしてみました。そして男は察しました。「あいつ、あの時の女か」。
男は、自分の表も裏も知る仲のいい先輩達に状況を説明し、対応を相談しました。先輩達は大笑いし、それは男の妄想であると一蹴しました。先輩の一人は言いました。「モヤモヤするならいっそのことSNSで盛大に罵倒してみれば良い。妄想なら何も起きない。何かが起きれば運が悪かったということ。本人しか分からない罵倒は犯罪じゃない。盗み見ている奴が悪いんだ」。男は賭けに出ました。
賭けは失敗でした。結局女は売春婦だったのです。売る女と買う男。それだけならお互い様なのですが、芯を食った罵倒に怒り心頭の女は、それまで散々男をバカにしていた自分を棚に上げ、職場で被害者として振る舞い始めました。
「“たまたま”見つけたアカウントが、私のことを誹謗中傷しています！！」
続く
