プレスライダーに憧れて
メールはもちろんファックスもなかった1960~1970年代。
海外で撮影されたネガフィルムは飛行機で届けられ、一刻も早く現像するために空港から新聞社へ運搬する必要がありました。
そこで活躍したのが各新聞社お抱えのバイク便である『プレスライダー』です。
プレスライダー
彼らは到着した荷物をバイクに積むと猛スピードで突っ走ります。
もちろん制限速度無視ですが、警察も彼らの仕事を理解していたのか取り締まる事がなかったといいます。
一刻も早く新聞社へ届けなければならない彼らの乗るバイクは以下のような特徴がありました。
■風防
猛スピードで走るため、風よけの風防は必須でした。
■絞りハンドル
渋滞した道路をすり抜けるためにハンドルを絞っていました。
■旗棒
前輪あたりから旗棒が立ち、社旗をはためかせていました。
車の間を猛スピードですり抜けながら走る『プレスライダー』のスタイルに当時の若者は憧れ、次第にスタイルをマネしたわけです。
ちなみに『暴走族』といえば旭日旗を好みますが、なぜなのでしょうか?
反社会勢力の彼らが旧日本軍や自衛隊に憧れているのでしょうか?
当時の若者が憧れたのは朝日新聞社の『プレスライダー』で、その名残なのです。