【つづき】
料亭に入り、海の見える座敷の長テーブルに運ばれてくる料理をお互い無言で食べては隅に片し、また次の料理を無言で食べては隅に片しを繰り返し、話す事も無いから段々スピードも上がってきて最後は早食い選手権のように皿を片していました。
並んだ皿を見ながら虚しい気持ちになりました。
今でもあんだけあった料理の味が一つも思い出せないくらいです。
そして海岸に出てみたわいいけど、苔の生えた滑る岩の上を手を貸してくれるわけでもなくスタスタ行き私に背を向けヤドカリを探していました。
私は遠くの沖を見ながら、気がつけば津軽海峡冬景色を口ずさんでいました。
後日仲人から「お断り入りました」とメールがきました。
指名手配のチンパンジーにすら断られるなんて。。
ショックで絶望の縁にいます。
崖でいうなら東尋坊です。
みんな上手に彼氏を見つけているのにどうして私はこんなしょうもない思い出ばかり増えるんだろう。。
婚活ってこんなもんですか？
