爆サイ.com 南関東版

🧢 高校野球全国


No.7012918
#483
涙の1年後は、笑顔で高校野球を終えた

 完投しながら12安打4失点のダルビッシュは、「悔しいです。2点取ってもらって、勝てる試合だったのに、自分のせいで負けた……」と、冒頭シーンの涙を見せるのだけれど、「来年は、だれにもかすらせない球を投げたい」と絞り出した。

 その、翌04年。ダルビッシュはセンバツでは「かすらせない」という宣言どおりノーヒット・ノーランを達成してベスト8と、主役としての存在感を示した。夏は北大津(滋賀)、遊学館(石川)と2試合連続完封。千葉経大付との3回戦も完封寸前だったが、9回2死から雨に手を滑らせた野手の悪送球で延長にもつれると、10回表に勝ち越しを許して敗れている。不運、といってもいい敗戦だった。ただ……10回裏、最後の打者として見逃し三振に倒れたダルビッシュは打席で、どこか満足そうな笑顔を見せている。それはホント、涙で終わった1年前の夏とは比較にならないほどのいい表情だった。

 最後に、若生氏の回想を付け加えておく。

「もしあのころの私がもっと勉強していたら、03年の夏だけじゃなく、04年の春夏も優勝できていたんじゃないか……と思うことがあるんだよね」

 若生氏はのち、九州国際大付を率いて11年春にも準優勝しているが、ダルビッシュ同様、頂点には手が届かないまま高校野球を終えた。


[ 匿名さん ]
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