女性選手画像、拡散やまず 「アイドル」扱い、背景か―対策着手、進まぬ法規制
時事通信 2021年07月04日07時16分
女性アスリートの競技中の画像などが、性的対象としてインターネット上で拡散される被害が後を絶たない。東京五輪・パラリンピック開催を控え警察が摘発に乗り出し、競技団体も対策に着手したが、法規制は進んでいない。問題の背景に、選手をアイドルのように扱うメディアの存在があると指摘する識者もいる。
ほぼ全団体、巡回など対策 選手の性的画像被害―日本陸連
◇五輪は「撮影禁止」
「スポーツエロ画像」「放送事故」。ネット上には、こうしたコメント付きで選手の画像などが多く掲載されている。日本陸上競技連盟(日本陸連)の石井朗生経営企画部長は「古くからある問題だが、スマートフォンの普及で撮影が気軽になった。ネット上での拡散も容易になり、被害が深刻化している」と話す。
ショックで競技をやめる選手もおり、日本陸連は6月に主催した大会で、不審な撮影を見掛けた場合、QRコードで大会本部に通報できるホットラインを設置。東京五輪・パラでは、競技会場での性的目的と疑われる撮影が禁止となった。