【武闘派「山健組」が2つ存在する異常事態】神戸残留組の名門トップが「空席のまま」の理由
文春オンライン 尾島 正洋2020/10/10
長野県宮田村で9月28日に発生した銃撃は、「絆会」脱退トラブルを抱えた竹内組組長の前任者と後任者の間で発生した“内紛”だった。(全2回のうち2回目。前編を読む)
この銃撃事件の一報を聞いて、ある指定暴力団のベテラン幹部は、神戸山口組の中核組織だった「山健組」をめぐる現状にも似ていると感じたという。
「長野の事件では、絆会傘下の竹内組を託した後任が、あろうことか6代目山口組に移籍することになり、前任者が後任者を拳銃で弾いてしまった。
山健組では、先代の井上邦雄(現・神戸山口組組長)が、山健組を中田浩司に託した。しかし事情は色々あろうが、中田は神戸山口組を出てしまった。出た後、中田は神戸側に残った山健組の者たちを絶縁などの処分とした。これに対して井上は中田を除籍処分とした。事の大小はあるが、組を譲った前任者と譲り受けた後任者という関係の“親子”間の喧嘩だ」
神戸山口組の井上邦雄組長が、山健組の中田浩司組長に出した「除籍御通知」
いま、この2人の間で書面の応酬が続いている。