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🪓 メルティブラッド攻略・地方


No.654720
合計:
#230
前回は>>229


だいにぶ。たたかうしょくぶつと、G。

「にゃー、ちかれた。変態の相手は楽しいけど、疲れるにゃ」

どっちかと言うと疲れたのはあのマント男だろう。
散々遊ばれて、捨てられて。可哀相に。

「さーて、これからどうするかにゃー? どっか平穏に休めるところはにゃーかにゃ?」

といいつつもだだーっと坂を駆け上って行く猫一名。
その先に見えるは、荘厳ともいえる門に護られた大きな屋敷。
……どがん、がづんと不吉な破壊音が響いてはいるものの。

「おぉー、こんにゃちょーどいいところにきゅーけーじょ発見! とつにゅー!!」

門など意に介すことなく、スピードを維持したまま通り抜ける細い体。
出迎えるは広大な庭、しかし。
破壊はその本来は豪華であるはずの庭にも及んでいて……というより、庭は見たことも無い奇怪な植物で埋め尽くされていた。
空飛ぶモミの木、回る植木鉢にボクシングするサボテン。
更には火を吹く植物が!!

「にゃわ!!」

突如飛んで来た火の玉を潜り抜ける猫アルク。しかしやっぱり、楽しそうだ。
……何故火の玉が飛んでくるとか、考えていないに違いない。

「にゃにゃにゃ! このワタシに立ち向かおうなど百秒くらい速いにゃ、ジョニー!」

そしてそのまま元凶である植物にぶちかましを決める猫アルク。
勝手にジョニーと名付けられた鉢植えは哀れ吹き飛ばされてどこかへ。
達者でな、ジョニー。

「にゃっはっは! この庭はワタシが占領したにゃ!!」

勝手に暴れ狂う植物共に宣言するものの効果無し。当然だけど。
そんなことを気にする猫アルクでもない。
高笑いしつつ占領したはずの庭を完全に無視、屋敷への侵入を試みようとして。
突然吹き飛んできた正面扉と衝突する羽目になった。

「おぶぱっ!?」

その小さな体がどでかい扉の一撃を受けて庭に逆戻りし。
ボクシングサボテンの相手をすることになった。
どすっ! げしっ! がすっ! ばきっ!! ピカーン!!

バシュゥウ!!

「にゃうぅ」

会心の一撃! とでも言ったらいいのだろうか?
猫アルクと同じくらいの身長(?)のサボテンから放たれた渾身の一撃は、またまた猫アルクを吹き飛ばす。
さしずめ、ジョニーの仇と言った所なのだろうか? だとしたら義理堅い植物である。
さてさて、吹き飛ばされた小さな体は宙を一直線に飛んで。
扉の無くなった玄関から、一気にホールまではたき込まれた。


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