いや
一月ほど本部長席だった。
補佐時代は関東地区責任者の肩書で、その後本部長になって直ぐに失脚した。
この補佐時代が山梨の佐野を全国区にした。
代紋違いの組織が多い東京で、同紋が代紋違いと間違いを起こす度に山梨から兵隊を都度飛ばした。
一時間ほどで東京に50人からの兵隊を集結させ、守役を務める機敏さに他組織は恐れをなした。
この頃はほぼ毎日の様に他組織とのいざこざがあり、毎日山梨から兵隊を送る日々だった。
当時は東京にも支部はあったのだが、常駐組員は少なく山梨が拠点になっていた。
全国区の某組織の二次とぶつかった時も一歩も引かなかったが、弾かれた舎弟が警察へ逃げ込んだ時から安目を売る羽目になったが、最後はきっちり形を付けて、それきり某組織は山梨へは乗り込んで来ない。
現在侠友会に残っている者はこの頃の功績が大きかった者達で、苦労した時代を過ごして来ただけあって固い絆があるはず。
