鹿児島県に「脱原発」知事 玄海への影響注視
2016年07月12日 11時03分
10日投開票の鹿児島県知事選で初当選を果たした新人の三反園訓(みたぞのさとし)氏(58)が九州電力に対し全国で唯一再稼働している川内原発(同県)を一時停止し、点検するよう求める考えを表明した。一夜明けた11日、玄海原発(東松浦郡玄海町)の早期再稼働を望む佐賀県内の関係者は今後の動きを注視し、再稼働反対派は「脱原発」の機運の高まりを期待した。
九電本店は「(停止の)具体的な要請が来ているわけではない。原発の重要性は変わらないので、安全確保の状況を説明していきたい」とし、玄海3、4号機の年度内再稼働を目指す。
玄海町の岸本英雄町長は「あくまで新知事が国や電力会社と相談すること」と静観、「どういうことになるか想像がつきにくいが、玄海への影響はないのではないか」。佐賀商工会議所の井田出海会頭も「知事が替わっただけで判断が変わってしまうのはどうなのか」と警戒感を示しつつ、影響は否定した。