精神科病院「B棟4階」の おぞましい虐待 神戸市
神戸市内の精神科病院 「神出(かんで)病院」で 今年3月、看護師ら男6人(現在は全員退職)が患者に虐待をしていたとして、準強制わいせつや監禁などの容疑で兵庫県警に逮捕された。
その後、神戸地裁で開かれた公判では常態化した患者虐待のおぞましい実態が次々と明らかになった。
だが、浮かび上がった問題はそれだけではなかった。
■おとなしそうな青年が
6月23日、神戸地裁。
法廷に現れた33歳の元看護師2人はどちらもおとなしそうな、どこにでもいる普通の青年だった。
それに対し、検察側が明らかにした2人の行為は、外見からはとても想像ができない内容だった。
1人は2018年10月の早朝、他の元看護師ら2人と一緒に、60代の男性入院患者を病室でベッド上に押さえつけ、陰部にジャムを塗り、食べ物に執着の強い別の50代男性患者になめさせた。
もう1人は19年9月の夜、他の元看護師ら2人と共謀し、60代の男性入院患者を布団の上に寝かせ、手すり付きベッドを逆さにかぶせ、閉じ込めた。
患者のそばにポテトチップスを置き、手を伸ばす姿を見て面白がった。
事件の舞台となったのは、重い統合失調症や認知症などの患者が入院する同病院の「B棟4階」。
いずれの事件でも現場では、「主犯格」とされる元看護助手(27)がスマートフォンで動画を撮影。
LINE(ライン)でグループをつくり、共有した動画を見て仲間内で盛り上がっていたとされる。
6人の起訴内容はこれだけではない。
▽男性患者2人の顔を押さえて無理やり口づけさせる
▽患者の顔にホースで水を掛ける▽頭を粘着テープでぐるぐる巻きにする
▽鼻の穴に指を突っ込んで引っ張る—など計10件に及ぶ。
うなぎいぬ