「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」
ジュール・ヴェルヌ
「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」
アーサー・C・クラーク
発明可能なものは、もともと自然界にある現象が元になっていることが多い。鳥を元にして飛行機ができたように。
反重力もタイムマシンもワープも、どこかで物が浮いていたり、タイムスリップが起きていたり、自然にできたワームホールが宇宙空間のどこかで発見されたりするとそれを研究して模倣すればそれぞれ発明につながることだろう。
しかし車輪の発明は結構画期的。自然界に車輪はあるのだろうか。
丸いものが転がるのを見て思いついたのかもしれない。または、船など大きな物を陸上移動するときに丸太を並べて使った「コロ」のようなものからどこかで車軸をつけることを思いついたのかもしれない。
マヤインカアステカなどアメリカ大陸の文明では車輪を思いつくことができなかったという。
古代ギリシャには、ストロー状の管から蒸気を噴射して回転する球体、「アイオロスの球(ヘロンの蒸気機関)」が存在したけれども、おもちゃとして見るだけで、それを動力として使おうという発想には到達できなかった。古代ギリシャでは労働力は奴隷で足りていたため、かえって、産業革命につながる動力利用が思いつけなかったのだろう。