爆サイ.com 山陽版

🎬 映画


No.8689347
#12
ドクターモローの島(1977)

難破船から無人島に漂着した主人公が服もなくなってパンツ一丁で砂浜を歩いていると、老人の博士が出てきて、主人公を上から下から鋭い目で観察し、「すばらしい肉体だ!」と言う。どこから来たかとか、大丈夫ですか、とか、お名前は、とか聞かず、肉体だけに興味があることに狂気を感じた。

また、あとで研究室へ博士をたずねると、博士は読んでいた分厚い本をパーンと銃声のような音を立てて閉じる。「何か用かね?」子供の頃にテレビで観たとき、このシーンに昔の博士を感じた。パソコンのない時代のアナログな秀才イメージ。分厚い本を次々読破する。昭和の秀才の、一晩で400ページや500ページの本を読破したり、徹夜で100ページくらいのレポートを書いてしまうスピード感。

獣人が脱走すると、白いスーツの上下を着込み、猟銃を持って馬に飛び乗り追撃する。スクランブル発進のような早業で。老人のパワフルなアクションに、底しれぬ狂気のエネルギーを感じた。解剖、生体実験、獣人へ「罰を与える」ことへのあくなき情熱、性的サディズムの脳内麻薬中毒なのだろう。また、返り血を浴びるのが確実な状況で、わざわざ白いスーツを着ていくのも変態的。やくざ映画の殴り込みでよくある。秋葉原通り魔の犯人もなぜ動きにくそうな白いスーツを着込んで凶行に及んだのか気になった。

ただし原作小説の、メスで切り貼りする手術に狂っている博士ではなく、注射がメインだった。


リメイク版の「D.N.A.」の博士は、サイコな変人感を強調しすぎるあまりピエロ化していて科学者感がいまいちだった。主人公の俳優は痩せ型で飄々とした感じはいかにも怪奇SFの世界に迷い込んだ主人公という雰囲気で味があってよかった。


[ 匿名さん ]
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