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🪓 メルティブラッド攻略・地方


No.630572
合計:
#242
市内にある某アパートの服飾売り場で働く女性店員(22)はゆっくりと語り始めた——
「もう日もたっぷり暮れてお客さんも減ってくる時間でした。だから私もゆっくり売り場を見ていたんです。
 確かにちょっと気が緩んでたかもしれません。その時でした、あの二人組が現れたのは・・・」

最初に目が留まったのは黒髪の少年だった。彼女の弟が通う高校の制服に身を包み、眠そうな顔で立っている。
その隣には、大きなリボンにお人形さんのようなドレスを着た白尽くめの少女。困ったようにきょろきょろと辺りを見回していた。
妙にちぐはぐな二人組みを見て、はて。兄妹だろうか。などとぼんやり考えたのもそこまで。すばやくギアを切り替えると、
完璧な営業スマイルを浮かべて彼女は二人に歩み寄った。
「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」
「えっ・・・あ。え、ええ。そうね。・・・ふ、服を貰おうかしら」
「・・・レン、ここは服の売り場だ。大根は売ってないぞ」
「うっ・・・わ、わかってるわよ!いいからあなたは黙ってて!」
見た目もちぐはぐなら会話のやり取りまで珍妙だ。が、彼女もこの道ではプロである。何も聞かなかったかのように続ける。
「お客様、レディースの品は上の階に・・・」
「あっ、ち、違うの。この人の服を買うのよ」
と言いつつドン、と少年の腰の辺りを押す。前に押し出される形になった少年がやれやれといった表情で肩をすくめた。
「・・・よく判らないんでな。適当に頼む」
「はい、かしこまりました。こちらへどうぞ」
新しいパターンではあるが、この手の客は結構いるものだ。まずは上着などが並ぶ一角に案内して適当な物を見繕う。
「そうですね、この季節まだ冷える事もありますし、使い回しも考えるとシンプルにこちらなど・・・」
と、黒のパーカに白のジャケットを合わせて見せる。
「白?返り血が付いたら面


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