「なんで出て来ないのよー!」
路地裏でひとり地団駄を踏む少女がいた。
彼女は、力を使って彼(白馬の王子?)を呼び出し
自分に相応しい操り人形(マスター)として契約をするつもりだった。
理由については、
「この私に相応しい、高貴で秀麗な操り人形!
それが貴方と私の、決定的な差だったのよ!」
と、もう一人の自分に啖呵を切ってしまったこともあるが、
もう1つの理由の方が9割を占めていた。
1時間ほど経ったが出て来る気配は一向に感じられなかった。
一日千秋の思いで待ち続けた彼女にとっては1時間は長く、それ以上に感じられた。
「・・・もういいわ、別に貴方以外にも候補はいるんだから!」
無論、彼女は彼以外とは契約をする気はさらさら無かった。
そうでなければ、わざわざ路地裏まで来ないで、道端で出会ってから契約をすればいいのである。
気持ちとは裏腹に言葉が出てしまう困った性格の持ち主であった。
某ネコ曰く「心の底では白馬の王子様を夢見てるツンデレ」とか
顔は怒りながら、心は寂しいまま出口のほうに体を向けた。
最後に1度振り返って誰も居ないことを確認してから走り去った。
——数分後——
「・・・・・眠い・・・まったく、死人をおいそれと起こすなという。
せっかく最低な亡者生活を満喫してたっていうのに、目が覚めればしがらみだらけの肉の檻か。
まあ・・・誰かは知らないが、俺を起こしたってコトは“殺せ”ってコトだよな?」
と、ようやく待ち人が現れた。彼はすぐに状況を確認し
「?つい先ほどまで魔がいたのか・・・」
自分の知らない魔の気配を確認した。
「さて、俺は俺のすべきことをするとしよう」
七夜と書かれた短刀を握りなおし出口へと歩いていった。
久しぶりに白レンをメインに使ってる人と戦えたので書きたくなった。
今は反省している、続きは読みたい人がいたら書かせていただきます。