理由なく門前払いしたのに、翌朝１００人の前で説教…陸士長自殺は「教官のパワハラ原因」
6/27(日) 20:39配信
読売新聞オンライン
陸上自衛隊西部方面隊に所属していた男性陸士長（当時２２歳）が長崎県にある教育隊の宿舎で自殺したのは、教官のパワーハラスメントが原因として、熊本県内の両親が国と教官２人に慰謝料など計約８１００万円の損害賠償を求める訴訟を熊本地裁に起こしていたことがわかった。提訴は２０１９年７月。
訴状によると、男性は３等陸曹の昇進試験に合格し、１５年１０月に長崎の教育隊に入った。教官１人は、「伝令」で部屋を訪れた男性を理由もなく門前払いをしながら、翌朝、隊員約１００人の前で説教するなどした。別の教官も胸ぐらをつかむなど暴行した。男性は宿舎で自殺し、陸自西部方面総監は「適応障害に起因する死亡」として公務災害に認定した、としている。
両親側は「教官らは自殺の可能性を予見できた」と主張し、国側は「過失はなかった」と請求棄却を求めている。同総監部は読売新聞の取材に「係争中なのでコメントを差し控える」としている。
