社会人野球の三菱重工広島（広島市）が、今季を最後に姿を消すことになった。三菱重工業が19日、全国に四つあるチームを横浜市と神戸・高砂市を拠点とする2チームに再編すると発表した。終戦翌年の1946年に産声を上げ、都市対抗野球大会でも優勝した古豪だけに、関係者から惜しむ声が上がった。
監督を務めた79年の第50回都市対抗野球大会で初出場・優勝の偉業を成し遂げ、現在は広島新庄高校で指導する迫田守昭さん（74）は「寂しい限り」と声を落とした。三菱重工業では選手たちの希望を聞いたうえで新チームに所属してもらう方針で、「大変だとは思うが、今までやってきたことを糧として、新チームでも広島の代表として頑張ってほしい」とエールを送った。
また、中国地区野球連盟と県野球連盟で理事長を務める檀上正己さんは「戦後間もなく創部された『大古豪』だけに、非常に残念。単独チームとして残り1年を頑張って、全国大会出場を果たしてほしい」と話した。
