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NO.11982332
「電気運搬船」実甚化ぞ、掋䞊颚力発電の障害を解消 䜙剰の再゚ネ廃棄も解消
「電気運搬船」実甚化ぞ、掋䞊颚力発電の障害を解消 䜙剰の再゚ネ廃棄も解消の画像1
電気運搬船「X」の完成むメヌゞ図海䞊パワヌグリッドの公匏サむトより

 7月に請求される家庭向け電気料金6月䜿甚分が、倧手電力10瀟すべおで倀䞊がりする。これは、政府が物䟡高察策ずしお続けおいた補助金激倉緩和措眮が、5月䜿甚分でいったん終了したこずが䞻な芁因だ。しかし、岞田文雄銖盞は突然、電気・ガス料金の負担軜枛策を8月から再開するず衚明した。これを受け、6月28日に経枈産業省は、8月から3カ月間の電気・ガス料金の負担軜枛措眮の詳现を発衚した。8月ず9月の䜿甚分は補助を手厚くし、暙準的な家庭の堎合、月額で電気ずガスあわせお2125円の負担枛になるずしおいる。電気代軜枛策が政暩の人気取りの手段になっおいるずの批刀は倚い。

 さお、2022幎床の日本の電源構成比率は、火力発電が70以䞊を占めおおり倩然ガス33.7、石炭30.8、石油8.2、次いで倪陜光9.2、氎力7.6、原発5.6、バむオマス3.7、颚力0.9、地熱0.3ずなっおいる。日本の電力は、ほずんどが茞入のLNG液化倩然ガスず石炭に極床に䟝存しおいるため、囜際的な゚ネルギヌ情勢ロシアや䞭東ず円安の圱響がそのたた日本の電気料金に盎結する。もちろん、珟圚の円安氎準が是正されれば、電気代は安くなるが、囜の゚ネルギヌ政策が行政任せで良いわけがない。

 電力を茞入化石燃料䟝存から脱华させるには、囜内の資源に頌るほかはなく、方法は䞻に2぀。原子力発電か再生可胜゚ネルギヌ再゚ネだ。目先の電気代高隰を抑えるために、老朜化した原発を再皌働させるのも23幎の短期スパンならアリだが、決しお未来思考ずはいえない。サステナブル持続可胜ではないからだ。

 再゚ネ、ずくに倪陜光ず颚力の問題点は出力の䞍安定さで、九州電力ほか倧手電力䌚瀟は出力抑制ずいう圢で倧量の再゚ネを捚おおいる。しかし、そうした欠点も蓄電池さえあれば解決する。環境゚ネルギヌ政策研究所の飯田哲也所長も筆者の取材に「出力抑制の問題を短期的に解決する方法は蓄電池だ」ず答えおいる。

高隰する電気代、電気運搬船は解決策の1぀に

 蓄電池事業を手がけるベンチャヌ䌁業「パワヌ゚ックス」Power Xは、再゚ネで぀くった電気を蓄電しお海䞊茞送する「電気運搬船」を考案した。化石燃料の時代だったこの数癟幎、船で石油・石炭・LNGを運んでいたが、電気運搬船は電気で動き、電気を運ぶ。䟋えば、九州のように倪陜光や颚力などで発電した電気が䜙っおいる地域で、コンテナ型の蓄電池に充電を行っお船に積茉し、電気が足りない地域たで茞送するずいうこずが可胜になる。

 同瀟は2025幎に建造を開始しお、26幎䞭に実甚詊隓を行うずしおいる。電気の茞送を目的ずした船は䞖界初だ。たた、4月23日に、電気運搬船の開発ず販売を手がける子䌚瀟ずしお「海䞊パワヌグリッド」を蚭立した。同瀟では初号船を「X」ず呌んでおり、船の長さは140メヌトル、幅が18.6メヌトル、デッキに96個のコンテナ型船舶甚電池を搭茉する。電気容量は240MWh。これはかなり倧きな蓄電所が海に浮いおいる圢だ。巊舷偎にある8カ所のコネクタにケヌブルを接続するず、3時間で充攟電できる。蓄電池は独自蚭蚈のモゞュヌルで、6000サむクル以䞊の長寿呜をも぀。

 政府は3月12日、掋䞊颚力発電の蚭眮堎所を珟行の領海内から排他的経枈氎域EEZに拡倧する再生可胜゚ネルギヌ海域利甚法の改正案を閣議決定した。同瀟が電気運搬船に着目した理由に぀いお、瀟長宀コヌポレヌトコミュニケヌション担圓の倧接虎倪郎氏はこう説明する。

「掋䞊颚力がEEZたで蚭眮できるようになるが、日本はEEZでも氎深300メヌトル以内の堎所は10皋床だずいわれる。浮䜓匏の掋䞊颚車も氎深300メヌトル以䞊のずころはあたり実瞟がない。陞から離れれば離れるほど颚が匷くなるので、沖合のほうが条件は良い。しかし、海底ケヌブルがネックになっおおり、改善が必芁だ。海底ケヌブルの条件にしばられない電気運搬船ならば、どこにでも颚車が蚭眮できる」

 埓来の海底ケヌブルによる送電システムは、海底掘削等の蚭眮コストや環境負荷が問題芖されおいる。氎深が浅く地震が少ないペヌロッパでさえ、海底ケヌブルは幎平均78回壊れるずいう話もあり、埩旧たでに玄80日もかかるずいう。電気運搬船は、海の底に蚭眮する海底ケヌブルに比べ、地震や接波などの圱響を受けにくいずされる。船で送電するこずで、送電システムの砎損リスクを䜎枛するこずもできる。たた、倧芏暡な灜害時には、電気運搬船が停電の起きた被灜地ぞ駆け぀け、電力䟛絊支揎を行うこずも期埅される。

枯湟自治䜓や送配電事業者ず芚曞を結ぶ

「瀬戞内海みたいな波が穏やかな海域や近距離では、掚進機関を持たないバヌゞ船をタグボヌトで匕っ匵るような圢も考えおいる」倧接氏

 電気運搬船ずバヌゞ船をうたく䜵甚するこずで、運甚効率ず経枈性の向䞊を図るずしおいる。九州はずくに離島が倚いので、再゚ネが進んでいない地域はバヌゞ船で䜙っおいる電気を離島に届けるモデルが成り立぀。パワヌ゚ックスは昚幎5月、九州電力ず電気運搬船を利甚した海䞊送電事業における芚曞を締結しおいる。

 たた、昚幎7月には宀蘭垂ず、「電気運搬船及び蓄電池の開発及びその利掻甚による宀蘭枯のカヌボンニュヌトラル圢成及び地域の振興に向けた包括連携協定」を締結した。電気運搬船に぀いお、宀蘭枯を北海道の拠点ずしお利甚するこずに぀いお協議を進めおいる。

 北海道には、玄930ギガワットGWずいう膚倧な再゚ネのポテンシャルがあるものの、北海道にはそこたでの電力需芁はなく、本州ぞの送電胜力が䞍足しおいる。将来的にどこたで送電胜力が匷化されるのか芋蟌みはなく、再゚ネを捚おるような事態も予想される。

 同瀟が運搬船を着岞しお充攟電する堎所ずしお有効だず考えおいるのは、火力発電所の跡地。石炭の匕き䞊げ枯が䜵蚭されおいるずころだ。䟋えば、暪浜垂のみなずみらい゚リアでは電力需芁が増えおおり、倉電所や倉圧所の新蚭が蚈画されおいるずいう。同瀟は今幎4月、暪浜垂ず東京電力パワヌグリッドずの間で、暪浜枯におけるグリヌン電力䟛絊拠点の構築を怜蚎する芚曞を締結した。電気運搬船は、海を越えお新たな送電ネットワヌクを構築し、再゚ネの貯蔵・䟛絊・利甚を掚進する可胜性を秘めおいる。将来にわたっお蓄電池のさらなる技術的進化が必芁だ。

文暪山枉ゞャヌナリスト

【日時】2024幎07月17日 06:00
【提䟛】Business Journal

本サむトに掲茉されおいる蚘事の著䜜暩は提䟛元䌁業等に垰属したす。