
アメリカのロサンゼルスで3月2日、第97回アカデミー賞の授賞式が行われ、映画『ANORAアノーラ』が最多部門を受賞した。
『ANORA』が作品・監督・主演女優賞を受賞
アカデミー賞の主な部門の受賞者・作品は次の通り。
最優秀作品賞:『ANORAアノーラ』
最優秀監督賞:ショーン・ベイカー(ANORAアノーラ)
最優秀主演男優賞:エイドリアン・ブロディ(ブルータリスト)
最優秀主演女優賞:マイキー・マディソン(ANORAアノーラ)
最優秀助演男優賞:キーラン・カルキン(リアル・ペイン~心の旅~)
最優秀助演女優賞:ゾーイ・サルダナ(エミリア・ペレス)
最優秀脚本賞:『ANORAアノーラ』
『ANORAアノーラ』は、作品賞と監督賞、主演女優賞、脚本賞、編集賞の5部門を受賞。『ブルータリスト』は、主演男優賞と作曲賞、撮影賞の3部門で受賞した。
『ANORAアノーラ』は、ニューヨークでストリップダンサーとして働くアノーラが、ロシアの御曹司の契約彼女になり、結婚へと突き進むコメディ・ドラマ。インディペンデント(独立系)の映画で、600万円という低予算で作られたと言われている。
一方、『ブルータリスト』は、第2次世界大戦でのホロコーストを生き延び、アメリカへ渡ったハンガリー系ユダヤ人の建築家の30年に及ぶ苦闘を描いた人間ドラマだ。
主演のエイドリアン・ブロディ氏は、2003年に『戦場のピアニスト』でも最優秀主演男優賞を受賞しており、今回で2度目となる。
長編ドキュメンタリー賞は?
今回のアカデミー賞では、長編ドキュメンタリー部門で、日本からも『ブラック・ボックス・ダイアリーズ』がノミネートされ、注目を集めていた。
しかし最優秀長編ドキュメンタリー賞は、『ノー・アザー・ランド故郷は他にない』が受賞。『ブラック・ボックス・ダイアリーズ』は惜しくも受賞を逃した。
『ノー・アザー・ランド』は、ヨルダン川西岸地区で、イスラエル軍やイスラエル人の入植者らによって、迫害を受け続けるパレスチナ人の生活を追ったドキュメンタリー作品だ。
パレスチナ人の青年バーセル・アドラーと、彼に協力しようとその地にやってきたイスラエル人の青年ユヴァル・アブラハームの2人による決死の活動を、2023年10月までの4年間に渡り、記録したものとなる。(了)
参考:GMA:Oscars 2025 recap: Biggest moments from the 97th Academy Awards(3/2)