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日台関係で歴史的進展台湾代表が初の平和記念式典に招待、林外交部長も極秘訪日
林佳龍外交部長が7月末、私的日程で日本を「静かに視察」し、日台断交から53年で初めて訪日が公表された外交部長となった。(資料写真/柯承惠撮影)

近年、日台関係は実質的な進展を重ねている。《風傳媒》の取材によれば、広島市は8月6日、太平洋戦争終結80周年を前に平和記念式典を開催し、120カ国以上の政府関係者や代表が出席した。過去最多の規模となる中、台湾からは駐日代表の李逸洋氏が初めて公式に招待され、原爆慰霊碑に献花した。式典では米国駐日大使ラーム・エマニュエル氏ら多国の代表と交流し、中国、ロシア、パキスタンなど核保有国が欠席する中での出席は際立った存在感を示した。

台湾外交部は、長崎市が8月9日に開催する平和記念式典にも李逸洋氏と福岡駐在所長の陳銘俊氏が出席すると発表。外交部は、こうした式典は自由、民主、平和、人権といった価値を象徴し、林佳龍外交部長が推進する「価値外交」の理念にも合致するとして、日本側の計画と招待に謝意を表した。

中国の反発を見越した上での招待 背景に国際情勢

台湾がこれまで広島・長崎の式典に招待されなかったのは、日台間に正式な外交関係がないためだ。毎年100カ国以上が参列する場で、台湾公式代表の出席は中国からの抗議が予想され、政治的に敏感な問題とされてきた。

日本の古屋圭司衆院議員(左二)が7月25日、林佳龍外交部長(中央)と駐日代表の李逸洋氏(右一)との写真を公開した。(写真/古屋圭司Facebookより)

しかし近年、「台湾海峡の平和と安定」が国際社会の関心事となり、日本も台湾支持を公然と示すようになっている。関係者によれば、中国が台湾周辺で軍事的威圧を強める中、日本は2021年以降、国際場裏で台湾海峡の安定を繰り返し強調。2023年のG7広島サミット共同声明をはじめ、今年の米日首脳会談、G7外相会合、日EUサミットなどでも、武力や威圧による現状変更反対や台湾の国際機関参加支持を明記してきた。

こうした国際的な流れは、日本の地方政府が台湾を式典に招待する正当性と信頼を後押ししている。関係者は「台湾海峡の安定を重視する姿勢を示すと同時に、中国に対して『反戦・平和』のメッセージを送る意義がある」と述べた。

関係者:戦後80周年に合わせた台湾招待は時期的に特別なもの

TSMC(台積電)の熊本進出や台湾と日本各地を結ぶ直行便の増加は、民間交流と経済関係の深化を象徴する。東日本大震災での台湾からの支援は日本国内に深く刻まれ、台湾への好意的な世論形成につながった。今回の招待にあたっては、多くの民間団体が広島・長崎両市に要望を伝え、地方議会も台湾出席を歓迎する声明を採択。今年が戦後80周年という節目であることも、受け入れの追い風となった。

駐日代表の李逸洋氏(右)が6日、広島市で行われた「原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」に招かれ、米国駐日大使ラーム・エマニュエル氏(左)と会場で握手を交わした。(写真/駐日代表処提供)

関係者によると、日本と外交関係を持つパラオ、パラグアイ、グアテマラとの二国間協力も進展。台湾は日本と経済安全保障、戦略産業、人材交流での連携を深め、「非レッドサプライチェーン」構築や第三国市場の共同開拓に取り組む考えだ。産業連携を強化することで、台湾外交戦略の展開や地域の繁栄に寄与したいとしている。

林佳龍氏、禁忌を越えて極秘訪日 半公式交流の象徴

本紙の最近の報道によれば、林佳龍外交部長は7月末、「私人の日程」として非公開で日本を訪問した。これは1972年の断交以降、台湾の外交部長として初めての公の行程で、従来は台湾高官の訪日は双方の暗黙の了解により公表を避けてきた。しかし今回は、日本外務省による台湾官員への制限「五つの禁」を突破して訪問が実現し、日本側も発表した。

形式上は私人訪問だが、実際には日台間の暗黙の半公式交流とされ、中国外交部が即座に抗議したものの、日本政府の立場は変わらず。林芳正官房長官は「私人の日程」としてコメントを避け、台湾側はこの訪問を今後の高層相互訪問の基礎にしたい考えを示している。

【日時】2025年08月09日 18:47
【提供】風傳媒

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