
『茂木健一郎の脳の教養チャンネル』の「お子さんがゲームをやりすぎて困るという親御さんへ」は、多くの親から聞かれるゲームの相談に対して、脳科学者の視点から新たな解決策を提示している。単なる制限ではなく、ゲームの可能性を最大限に活かす方法を探る茂木氏の提案は、親子関係に革新的な変化をもたらすかもしれない。
茂木氏はWHO(世界保健機関)のゲーム依存症定義を引用し、「長時間プレイすること自体が問題ではない」と明言している。重要なのは学校の勉強や生活リズムとのバランスであり、それを判断する力を子ども自身が身につけることだという。「ゲーム勉強バランス」という独特な表現で、ワークライフバランスならぬ新しい概念を提唱する姿勢が印象的だ。
この視点は、親が一方的に制限するのではなく、子どもが自分で優先順位を決められるよう導く重要性を示している。「2つの異なる要求を比べてどちらにどれぐらい時間をかけるかを判断できる」ようになれば、自然に成長していけるという言葉には、教育の本質が込められている。
「ゲームを作る側や運営側の発想になっていくといい」という茂木氏の提案は、多くの親にとって目からウロコの発想だろう。
プログラミングやキャラクターデザイン、リソース管理といったゲームの背景にある要素に興味を持つことで、子どもの未来が大きく広がると説く。「人生自体がゲームだと思って面白くて色々やっている」という茂木氏自身の生き方からは、ゲーム的思考が人生全体を豊かにする可能性が伝わってくる。
さらに「ゲームフィケーション」の概念を用いて、勉強もゲームのように捉える勉強法まで提案している。この動画を見れば、ゲームを敵視するのではなく、現代社会を生き抜く力に変える方法が見えてくる。