
アメリカのワシントンD.C.で行われた会議に、爆破予告メールが届けられ、出席者が避難する事態となった。
「全員死に値する」
その会議とは、極右支持者が集まった保守政治行動会議(CPAC)に代わるもので、反トランプの中道右派組織が主催した「プリンシプルズ・ファースト・サミット」だ。
この会議は2月23日に開催されたのだが、爆破予告のメールが送られたため、参加者が会場から避難を余儀なくされたという。
そのメールは「エンリケ・T」や「J6(January 6)の人質に敬意を表す」と名乗るアカウントから送られており、「皇帝トランプの政敵に対して、4つのパイプ爆弾が仕掛けられた」や「全員死に値する」と書かれていたそうだ。
「プラウド・ボーイズ」の元リーダーは関与を否定
しかも前日には、1月6日の議会襲撃事件で懲役22年の刑を宣告され、最近恩赦を受けた「プラウド・ボーイズ」の元リーダー、エンリケ・タリオ氏が会場に現れ、出席する元議会警察官に嫌がらせをしたという。
警察がホテルの安全を確認した後、会議は再開され、「プリンシプルズ・ファースト」の創設者であるヒース・メイヨー氏は、この爆破予告メールを「エンリケ・T」のアカウントから受け取ったと明らかにした。
しかしエンリケ・タリオ氏は、爆破予告をしたことを否定し、逆に会議の主催者に対して、法的措置を取ると脅したそうだ。
元CNN司会者のジム・アコスタ氏は、脅迫メッセージのコピーを、SNSに投稿。そこには会議出席者や元議会警察官のマイケル・ファノン氏、ファノン氏の母親、トランプ氏を批判してきたジョン・ボルトン氏を標的にすると書かれていたという。
メイヨー氏は会議の演説において、「我々はひるむつもりはない。(略)アメリカの民主主義は、このような脅迫や、このような人々にひるむべきではない」と述べ、会場は拍手に包まれたそうだ。(了)