台湾出身の洪瑋婷(ホン・ウェイティン)監督による短編映画『風流少女殺人事件(A Brighter Summer Day for the Lady Avengers)』が、「Cinematic Tokyo」部門に正式出品される。(写真/洪瑋婷提供)
アジア最大級の国際短編映画祭「Short Shorts Film Festival & Asia 2025(SSFF & ASIA)」はこのほど、2025年度の公式コンペティション部門に選出された作品を発表した。台湾出身の洪瑋婷(ホン・ウェイティン)監督による短編映画『風流少女殺人事件(A Brighter Summer Day for the Lady Avengers)』が、「Cinematic Tokyo」部門に正式出品される。本作は16ミリフィルムで撮影され、セリフを一切用いずに、1980年代の台湾を舞台に少女の性の目覚め、幻想、そして血の復讐を詩的に描き出している。
洪監督は現在、アメリカ・サンフランシスコ州立大学大学院の映画制作プログラムに在籍中で、本作は修士課程の卒業制作として制作された。2024年には「学生アカデミー賞(Student Academy Awards)」の「Experimental / Alternative」部門で金賞を受賞。さらに、高雄映画祭、ロンドン短編映画祭、スラムダンス映画祭、クレルモン=フェラン短編映画マーケット、サンフランシスコ国際映画祭など、世界各地の映画祭で公式上映され、これまでに20本以上のセレクションを果たしている。
「Short Shorts Film Festival & Asia(SSFF & ASIA)2025」。(写真/黃信維撮影)
「Short Shorts Film Festival & Asia(SSFF & ASIA)2025」。(写真/黃信維撮影)台湾出身の洪瑋婷(ホン・ウェイティン)監督による短編映画『風流少女殺人事件(A Brighter Summer Day for the Lady Avengers)』が、「Cinematic Tokyo」部門に正式出品される。(写真/洪瑋婷提供)
本作はLUCKY SPARKS製作によるもので、洪監督は監督・脚本・編集を兼任。撮影監督は鍾艾(チョン・アイ)、主演は黃瑋(ホアン・ウェイ)と陳奕均(チェン・イージュン)が務めた。ポストプロダクションにはFinger and Toe社が参加し、エンドロールの文字演出もすべてチーム全体でデジタル処理したという。
SSFF & ASIA 2025での上映後には、金馬奨の最優秀オリジナル音楽賞を受賞した作曲家・曾韻芳(ツェン・ユンファン)氏を迎えたトークイベントの開催も予定されている。「今回のコラボレーションはとても充実したものでした。ぜひ現地でその裏話をお聞きください」と洪監督は呼びかけた。同プログラムでは、台湾の顔景峻賀(イエン・チンチュン)監督の作品も同時上映される。