事件が起きたマンションには朝から多数の報道関係者が取材や中継をするなど周囲は騒然としていて、付近を通る近隣住人の中には事件現場に向かって手を合わせる方もおり、近くに住む方にお話を伺ったが「ニュースを見て初めて知りました…亡くなった女の子もかわいそうだし親御さんはとても辛いと思いますよ」とテレビのニュースなどで初めて今回の事件を知ったという方が多かった。
伊藤容疑者はＳさんの自宅マンションから車で１５分程離れた工業地帯に近いエリアに１Ｋアパートを借りており、アパートの近くに住んでいる方は伊藤容疑者とＳさんが近くの飲食店で食事をする様子を見かけたことがあるが、ごく普通のカップルに見えたとのこと。
県警によると２０２１年１０月から今月にかけて伊藤容疑者のＤＶ行為や暴力行為に関する相談（通報）がＳさんや友人から計４件寄せられていて、県警はその都度２人から事情を聞いたり伊藤容疑者を注意したりしたが、その後にＳさん自身から「仲直りをしたから大丈夫」などと申告があったために「ストーカー事案ではない」と判断されストーカー規制法に基づく禁止命令を出すなどの対応はとらなかったという。
Ｓさんは伊藤容疑者から「別れたら殺す」などと言われていたようで、我々探偵の元に来る交際相手・配偶者からのDV被害やストーカー被害の相談でも、警察に相談したが「相手に実家や自宅を知られていて報復が怖いので相談しただけに留まってしまった」という方も少なくない。
加害者側が悪いのに「なぜ被害者側が？」と理不尽に感じるが、加害者の執着心が異常に強かったり危害意志を強く持っている場合には何の抵抗もなく凶行に及ぶ可能性があるので、探偵による調査でDVやストーカー行為の証拠を確実に抑えてから弁護士や警察に介入してもらう・引っ越しをするなどで加害者から物理的に離れる・民間の警備会社に身辺警護を依頼するなどの「被害者による積極的な自衛措置」も検討せざるを得ないのかもしれない。
