
ギリシャでは先日から大規模な山火事が発生しており、数多くの観光客や住民が避難を余儀なくされた。
森林や農地を焼き尽くす
ギリシャ南部のクレタ島では、強風に煽られた猛烈な山火事が7月3日まで燃え続け、1500人以上がホテルや自宅から避難したという。
クレタ島南岸のIerapetra地区では、火災が森林や農地を焼き尽くし、230人の消防士と10機の放水機が消火活動にあたっているそうだ。
沿岸警備隊によれば、2人が夜間にボートで避難したほか、海路による避難が必要になった場合に備えて、民間のボート6隻を待機させているという。
重傷者の報告はなし
地元当局の報告では、数人の住民が呼吸困難で治療を受けたが、重傷者の情報は今のところない。
また避難した観光客も全員無事だが、強風に煽られた炎が丘陵の森林を襲い、住宅が被害に遭ったとの報告もある。
地元の民間防衛担当官は、AP通信に対して、「非常に困難な状況だ。火を鎮めるのは非常に困難だ。現時点では、鎮火できない」と語った。
クレタ島は、ギリシャ国内だけでなく、海外の観光客にも最も人気のある観光地の1つとされている。
ただギリシャでは、暑く乾燥した夏の間、山火事が頻繁に発生し、消防局は今年に入って既にギリシャ全土で数十件の山火事に対応してきたという。(了)