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バヌアツ火山島 最大の有毒ガス放出「過去3年間で世界一多い」

激しい噴火が続くバヌアツのアオーバ島では今月5日、過去3年間に世界中の火山で起こった噴火のなかで最大量の火山ガス(二酸化硫黄)が放出されたと、米国の研究者が発表した。

二酸化硫黄は酸性雨のもとになるなど大気汚染や環境問題を引き起こし、ぜんそくの原因になる。

南太平洋に浮かぶアオーバ島で3月中旬から再開した噴火活動は、昨年秋の活動を上回る激しいもので、学校などの公共施設は火山灰に埋もれ、民家数十軒が土石流に飲み込まれるなど、島民生活が立ち行かなくなっている。

米ミシガン工科大地質鉱物工学科のサイモン・カーン准教授は、世界各国の気象機関が発表しているデータや、人工衛星などの観測データを解析し、世界の火山が排出する二酸化硫黄放出量を調べている。

その結果、アオーバ島で今月5日に起きた爆発は、過去3年間に地球上で起きた火山噴火のなかで最も多く二酸化硫黄を排出した可能性が高いと結論づけた。

4月5日の爆発では、噴煙が上空6キロまで到達。

その後、3日かけて、東は3000キロ以上離れたタヒチへ、西は1500キロ以上離れたオーストラリア東方沖まで運ばれた。(オーストラリアへ運ばれた噴煙を図式化したAndy Prataさんの動画より)

火山ガスの主成分である二酸化硫黄が、高度10〜50キロの成層圏に達すると、大気中で急速に広がり、光化学反応などの化学変化を起こして硫酸塩となり、酸性雨をもたらす。

アオーバ島では5日に続いて、きのう(9日)も爆発的噴火が発生。

カーン准教授は「島民1万1500人余りの小さな火山島での噴火が、地球環境に確実に影響を及ぼしていることに目を向けてほしい」と話している。
【日時】2018年04月10日 14:32
【提供】ハザードラボ

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