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NO.7807137
ラグビーW杯初戦釜石会場 ブルーインパルス復興の桜描く
ブルーインパルス被災地出身パイロット復興の桜描く
[2019年9月20日7時46分]


愛機に搭乗する航空自衛隊ブルーインパルス6番機の佐藤貴宏1等空尉
整列したブルーインパルス。最も手前の「697」が佐藤貴宏1等空尉の6番機

ラグビーワールドカップ(W杯)を特別な気持ちで迎えたパイロットがいる。20日の東京での開幕戦前と、25日の岩手・釜石での初戦前に、宮城・松島基地を拠点にする航空自衛隊ブルーインパルスが復興への思いを込めてパフォーマンスを予定する。その6番機・佐藤貴宏1尉(33)は東日本大震災で壊滅的被害を受けた岩手県山田町の出身だ。震災後最大級のスポーツイベント開催を喜び、「1人でも多くのみなさまに笑顔を」を胸に飛ぶ。

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19日夕方、ブルーインパルスは、開幕戦会場の東京・味の素スタジアム上空で事前訓練を行い、準備を整えた。本番ではスモークで「さくら」という演目を披露する予定だ。「桜」はラグビー日本代表のエンブレムでもある。その6機編隊に、佐藤さんの6番機もいる。航空自衛隊のパイロットには1人ひとり、TACネームという愛称が与えられる。佐藤さんは「RIAS(リアス)」。故郷・三陸のリアス海岸を指す。

05年に入隊。3・11の時は奈良県の幹部候補生学校にいた。故郷の山田町は、津波と火災で甚大な被害を受けた。両親は秋田に引っ越していたが、小中学時代の同級生らが亡くなるなど、ほとんどの知人が被災し、大きなショックを受けた。数カ月後の11年8月、6年間の教育訓練を終え、北海道・千歳基地に配属。TACネームが決まった。「いつまでも熱い岩手魂をもって飛行訓練に励みたいと希望したところ、上司から採用していただきました」という。

千歳ではF−15戦闘機に乗り、17年8月に宮城・松島基地のブルーインパルスに配属された。公式HPには「岩手三陸海岸の魂が入った6番機の熱い演技にご期待下さい」の言葉を掲載した。25日には釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアムの第1試合前式典でも飛ぶ。「震災から8年半でこのような国際大会を開催できることがすばらしく、地元で飛行できることにも喜びを感じています。三陸海岸で培った『やる気・元気・負けん気』精神をもって、1人でも多くのみなさまを笑顔にできるようなフライトにしたいです」との思いを秘めている。
[ 匿名さん ]