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2013~15年に国が行った生活保護基準額の引き下げを巡り、27日の最高裁判決は「違法」と断じ、減額処分の取り消しを命じた。国は200万人を超える当時の生活保護利用者への対応を迫られることになる。専門家は、命にもかかわる生活保護を巡っては、政策についてより開かれた場で丁寧な検討をする必要性を指摘する。
◾️「全国の原告、受給者とも喜びを分かち合いたい」
「裁量権の逸脱や乱用があった」。最高裁第3小法廷で、原告勝訴の判決文を読み上げる宇賀克也裁判長を、傍聴席の原告らはじっと見つめた。9分間の読み上げが終わり閉廷すると、原告や代理人弁護士らが笑顔で握手を交わした。
5月の弁論で意見陳述した大阪市の原告小寺アイ子さん(80)は判決後、「支えてくれた皆さんのおかげ」と涙を浮かべた。愛知...
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