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鹿児島県のトカラ列島近海で相次ぐ地震を受け、ネット上では、7月5日に日本で大地震が起こるとの「予言」や、トカラ列島近海で地震が相次ぐと離れた場所で大地震が起こるという「トカラの法則」などの情報が錯綜(さくそう)している。気象庁は「科学的ではなく、デマだ」と明確に否定するが、なぜ拡散は止まらないのか。防災心理学が専門の兵庫県立大・木村玲欧教授に聞いた。
――「予言」の日が近づくにつれて、トカラ列島近海の地震も多発し、地震をめぐる根拠のない情報が広がり続けている。人々の心理や社会の状況をどうみるか。
「不安が不安を呼んでいる。なんとか自分を安心させようと情報を集める人たちは、精度が低い情報も受け入れてしまう。特にSNSでは『怖い!』『やばい!』といった感情的な投稿...
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