台中海洋館は、多様な海洋生物の展示に加え、大安渓・大甲渓・烏渓の三大河川の生態的特徴を取り入れた展示内容となっており、教育と観光の両面を兼ね備えた新たな拠点として期待されている。現在は水質調整や館内の設えが進められており、開館に向けて万全の準備が進行中である。「海洋路」は単なる交通インフラとしてだけでなく、今後は湿地、老街、歴史文化スポット、宿泊施設と連携し、観光全体の活性化に寄与する役割も担う見込みである。
台中市議会の張清照議長は、台中海洋館が十数年の努力を経てようやく整備が進んだことに触れ、盧秀燕市長および市政府の尽力に感謝を表明。関連施設の完成後には速やかに一般公開し、海沿い地域のさらなる発展につなげてほしいと述べた。また、「海洋路」は北堤路から環港北路に至る海洋館の主要なアクセス道路として象徴的かつふさわしい命名であると評価した。
同じく市議会の顏莉敏副議長も、台中海線地域が豊かな自然と人文資源に恵まれていることを指摘し、「海洋路」の誕生が沿岸観光軸の結節点となることに期待を寄せた。地域の代表として、海洋館の早期開館を心から願っているとし、市民の海洋への理解を深め、持続可能な理念を実現する場として、さらには海沿いの観光スポットとして周辺地域の発展を牽引する役割を果たすことを強調した。
台中市観光旅遊局の陳美秀局長は、台中の海沿い地域について、海洋景観、歴史文化、ショッピングやレジャーなど多様な魅力が集約されたエリアであると説明した。今年5月には観光路線バス「台湾好行679台中活力海洋線」の運行が開始され、梧棲漁港、高美湿地、梧棲文化出張所、三井アウトレットパーク、大甲鎮瀾宮といった人気観光地を結ぶルートとして注目されている。
また、市政府は市内バスの路線強化にも取り組んでおり、路線番号309および688のバスが新たに台中海洋館に停車することで、観光施設へのアクセスをさらに向上させている。これにより周辺エリアの観光活性化が期待されている。