タイ警察中央捜査局(CIB)傘下の消費者保護警察課(CPPD)は2025年7月、パトゥムターニー県クローンルワン郡のクローンヌン地区にある冷凍保管施設4カ所を家宅捜索し、違法に輸入されたとみられる牛肉の冷凍死骸およそ41.7トンを押収しました。
さらに、保管施設のひとつでは「ホルマリン(工業用ホルムアルデヒド溶液)」と表示された黒いプラスチック容器9本を発見。動物の内臓が浸けられた氷の入った容器からは、ホルマリン特有の刺激臭が確認されました。
押収品の詳細は以下の通りです:・出所不明の外国産冷凍牛肉:41,771.85kg(第1地点)、537kg(第2地点)・工業用ホルマリン容器:9本(第1地点)
押収された牛肉の多くは梱包がなく、産地や輸入証明書などの書類も提示されていませんでした。一部の包装には外国語の表記があり、正規の検疫を経ずに持ち込まれた疑いがあるとみられています。
今回の捜索は、バンコク首都圏や周辺地域の飲食店などに違法に肉が流通しているとの通報を受け、消費者保護警察課が畜産局の特別行動部隊と連携して実施したものです。
警察は、現場にあった肉類をすべて差し押さえ、保管者に対して15日以内に合法な輸入手続きの証明書類を提出するよう通告。提出がなされない場合は、「動物伝染病法(2015年)」「食品法(1979年)」などに基づいて法的措置を取る方針です。
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