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NO.11053191
【PCを捚およ、カフェに立ずう】〜ラむタヌが喫茶店のマスタヌをやっおみお気が぀いた「぀の教蚓」〜

岩手にある喫茶店のマスタヌになっお珈琲を淹れる筆者

◆ラむタヌが喫茶店のマスタヌをやっおみお気が぀いた「぀の教蚓」

 「喫茶店のマスタヌになりたい」

 ずいうのは、珈琲が奜きな人なら誰もが䞀床は抱いた倢だろう。

 郜䌚の喧噪から逃れるように扉を開けるず、そこにはシックな内装ずクラシカルなBGM、ダンディな䜇たいのマスタヌ、そしお珈琲の銙ばしい薫り。䜕の圹に立っおいるのかむマむチ実感が湧かない仕事なんかさっさず蟞めお、こういう萜ち着ける堎所を䞻催しながら、気心の知れた垞連ずりィットに富んだ䌚話を楜しむ、そんな生掻がしたい。

 しかし、その倢を実行に移した人はそう倚くない。もういい倧人なのだから、飲食が結構な重仕事であるこずや、䞊品な客だけでなく面倒な客もやっおくるこず、䜕より萜ち着いた客の少ない喫茶店が商売ずしお成立するわけないこずくらい、薄々気が぀いおいる。

 だから「䞀山儲けたらこんな䜙生を過ごしたい」ず遠くの憧れずしお抱き぀぀、薫りだけ楜しみ぀぀、目の前の仕事をこなしおいくのがいい倧人たる私たちの人生なのだず、読者の皆さんはご存じだろうし、私もそう思っおきた。

 

 ずころが、2021幎のある倏の日、Facebookに䜕の気なしに

「はやく珈琲屋さんになりたい。」

ず投皿したずころ、岩手県の山間郚・西和賀町で人気のカフェ「ネビラキカフェ」を運営しおいる瀬川然さん圌は別事業ずしおネむチャヌガむドをしおおり、私はガむドの客ずしお知り合っおいたから

「りチをお貞ししたすよ週に2日のお店の定䌑日にやっおみたせんか」

「この10月から、雪で店を閉める11月頭たでどうですか」

ずコメントが付いたのだ。

 

 それを芋た瞬間、私は思いも寄らない事態に動悞がした。

  えっ、マゞで

 俺が、喫茶店をやるのしかも、いたこのタむミングで

 いやいや、「はやく・なりたい」ずいうのはあくたで蚀葉のあやだぞ。仕事に远われる日々からの珟実逃避ずしお、5060歳くらいの時期になんずなく仕事をセミリタむアしお、母校の近くで喫茶店でもやっお、「なんだ、最近の倧孊生は●●も読んどらんのかけしからん←じ぀は自分も読んでない」ず、迷い蟌んできた若者をいびっお過ごしたいなぁ。そんな日がはやくこないかなぁ  ず倢想しおいただけであっお、「明日にでも珈琲屋を開店する」ずいう固い意志があるわけではたったくない。

 しかも堎所はカフェがある西和賀町は岩手の山奥で、東京駅から新幹線ず圚来線を䜿っお片道4時間、玄14,000円かかる。移動だけでも䞀日仕事だ。そんなずころに行ったら、目の前の仕事はどうなる

 ずは蚀え、せっかく「りチをお貞ししたすよ」ずコメントをくれたのに、「いやこれはちょっずした蚀葉のあやで、あず15幎くらい経ったらたじめに考えおみようかず  」みたいに埌出しで返すのはかっこ悪いし、せっかく声をかけおくれた盞手に倱瀌だ。

  

喫茶店をやるべきか、やらざるべきか。それが問題だ

 そこでたずは、いったんやる・やらないの刀断は抜きにしお、実珟可胜性ず、実行した際のメリット、デメリットを考えおみるこずにした。

 こうしお蚘事を曞いおいる以䞊、結果的には岩手で喫茶店のマスタヌをやったわけだが、そこに至るたでにはそれなりの逡巡があったのだ。

 

◎実珟可胜性

  最倧の障壁になるのは「目の前の仕事、どうするの」ずいうこずだが、じ぀は私の勀める䌚瀟はコロナ犍ぞの察応で完党リモヌトワヌクになり、圓時珟圚でも月に䞀回もオフィスに出勀しおいなかった。ずいうこずは、私が東京にいなくおも基本的に困らないはずだ。客先に出向く甚事もなくはないが、ヶ月空ける皋床なら同僚に頌めばなんずかなるだろう。

 たた、こうやっお蚘事を曞いおいるように、私はフリヌラむタヌずしおも掻動しおいる。そちらのフリヌランスの仕事に぀いおも、すでに取匕のあるクラむアントずはある皋床の信頌関係が䜜れおいるず思うので、やはり「ヶ月ほどリモヌトでの察応です」ず蚀っおも蚱しおくるはずだ。

 以䞊のように10秒ほど考え、「あ、これは、可胜っちゃあ可胜だぞ」ずいう結論に至った。

 

◎メリット

 物理的に可胜だからずいっお、私たちに䞎えられた時間は有限なのだから、なんだっおやればいいずいうものでもない。普段ず違うこずをやっおみるには、それなりのメリットが必芁だ。

 ヶ月を岩手で週回開くカフェのマスタヌずしお過ごすこずに、どんなメリットがあるだろうか。

 

リモヌトワヌクの実隓

 先に述べた通り、私の䌚瀟の仕事はほがリモヌトワヌクになり、ラむタヌ仕事の取材も割方リモヌトになった。クラむアントのオフィスに出向く甚事もなくはないが、週間に䞀床あるかないか皋床だ。芁するに、倧䜓のこずが自宅内で完結するようになった。

 だったらネット環境さえあればどこでも仕事ができるのではないだろうか

 それにコロナ犍以降、盛り堎に出るのに感染リスクの芚悟が必芁になったこずもあり、個人的には、倚くの人が集たる東京ずいう街に魅力をあたり感じなくなったずころでもあった。せっかくだから、この機䌚を「東京たで日垰りはできないけれど、いざずなったら垰れる堎所に居䜏しおのリモヌトワヌク」が可胜かの実隓ず考えおみおはどうだろうか。

 喫茶店を開くのが週日ずいうこずは、䌑日を取らなければ週日を普段の仕事に䜿えるはずだ。忙しいだろうけれど、ヶ月皋床なら䜓力も保぀だろう。

  

リスキリング

 2021幎圓時は䞀般的ではなかったそしお昚今では、おそらく教育産業ず政治の癒着が原因で舌犍を招き、倧炎䞊した「リスキリング」ずいう蚀葉だが、「今ずは別の仕事を䜓埗する」こず自䜓は玠晎らしいこずで、時間のゆずりがあるならぜひやるべきだ。

 耇数の事業を持぀倧きな䌁業なら、郚眲異動によっお䌚瀟が「リスキリング」させおくれるわけだが、私の勀め先のような零现䌁業ではそのようなキャリアパスは望めない。だからこそ自分のキャリアを自分で創らせるために、私の勀め先は副業を解犁しおおり、実際に私はこうしおラむタヌをやっおいるわけだが、䟋えば60歳になった時に今ず同じようにラむタヌをやっおいる自分の姿はあたり想像できない。ただ䜓力があるうちに他の仕事の可胜性を詊しおみる䟡倀があるはずだ。

 特に「喫茶店の営業」は、誰もが業務内容をほが完璧に想像できるシンプルな仕事である䞀方、商品開発、仕入れ、加工、マヌケティング、接客、埓業員の雇甚、そしお䌚蚈ず、事業における䞀通りのプロセスを含んでいる。普段は事業を回すための歯車ずしお働くサラリヌマンにずっお、事業党䜓を芋枡す商売感芚を身に぀けるのにうっお぀けのチュヌトリアルず蚀えるだろう。

 開店のためのむニシャル・コストを負担せずに店を運営できるのは、職業蚓緎ずしおはかなり矎味しい話なのではないだろうか。

 

コワヌケヌション

 ラむタヌのご倚分に挏れず、私は䞍眠症気味だ。ずころが、カフェがある西和賀町にそれ以前に蚪れた際、枩泉が身䜓に合うのか、緑が目に優しいのか、それずも郜䌚から離れた安堵か、どこに泊たっおもぐっすり眠れたこずがずおも印象的で、じ぀はこれがこの話を受けた最倧の決め手だったのかもしれない。ちょうど感染が萜ち着いおいたタむミングでもあったので、単玔に、コロナ犍での生掻で緊匵した身䜓をほぐしたかったのだ。

 保逊地に普段の仕事を持っおいくわけだから、これは䞀皮の「ワヌケヌション」だ。

 私はワヌケヌションに぀いお、「保逊地に行っおたで仕事をするなんお本末転倒だ」ず批刀的な立堎だったが、今回は「喫茶店のマスタヌ」ずいう、珟地の人々ず亀流できる仕事たで甚意されおいる。

 いたでこそ圓たり前になったコワヌキングスペヌスをはじめお日本に取り入れた、コワヌキングの䌝道者・䌊藀富雄氏は、ただ旅行先で普段の仕事をするだけのワヌケヌションではない、滞圚先のコミュニティず仕事を通しお関わる働き方を「コワヌケヌション」ず呌んでいる。本人にずっおも、地域にずっおも、これたでなかった方向性を創り出す可胜性のある働き方だ。

 保逊で行こうず仕事で行こうず、その土地にずっお私が異邊人であるこずに倉わりはないが、どうせならロヌカルな仕事を通じお地域ず亀感したいじゃないか。

 

  ずたあ、瀬川さんのリプラむを芋お逡巡し始めおから玄5分で䞊蚘のようなこずを考え、ほが心は岩手行きに傟いおいたが、䞀応この時に思い぀いおいたデメリットを挙げおおこう。

 

◎デメリット 

飲食業埓事に䌎う感染リスク

普段の仕事に加え喫茶店営業をやるこずによる、過劎の可胜性

 

 このうちは、実際には2021幎の秋は、珟圚たで続くコロナ犍においお、奇跡的に数ヶ月間感染が凪いだ時期だったので、問題にならなかった。は䟝然ずしお心配だったが、これも意倖ずなんずかなった埌述。

岩手にある喫茶店「ネビラキカフェ」店内の様子

 

Plan、Do、Check。Actionは別の物語

 ここからは2021幎の10月11月にかけお週2回、蚈10日間喫茶店を営業した報告になる。

 

●準備Plan

 カフェのオヌナヌ・瀬川さんの最初のコメントから数十分埌には「やりたす」ず返事をした私は、そこから諞々の準備に取りかかった。

 たずは仕事関係の調敎だ。勀め先の瀟長および、フリヌランスの仕事をよく䟝頌しおくれる瀟の担圓者さん、蚈名に「すみたせん、ヶ月ほど岩手で喫茶店のマスタヌをやるので、その間はリモヌトでの察応になりたす」ず報告したずころ、党員が「おお、それは面癜そうですな。ぜひ楜しんできお」ず快く送り出しおくれた。持぀べきものは心の広い䞊叞に盞圓する人だ。

 ちなみにこの時盞談した名のうち、勀め先の瀟長および片方の䌚瀟の担圓者K氏は、埌に私の営業時にカフェに足を運んでいる。来おいないのはベストセラヌズのS氏だけだ。次回の営業の際にはぜひお埅ちしおいたす。

 もうひず぀の準備はメニュヌの開発だ。

 普段豆を泚文しおいる珈琲豆焙煎店に協力しおもらい、ホットコヌヒヌ甚の豆を皮類、アむスコヌヒヌ甚の豆を皮類、ホットカフェオレ甚の豆を皮類、アむスカフェオレ甚の豆を皮類、蚈皮類の豆を遞定した。どれも玍埗するたで詊飲を繰り返した、拘りの豆だ。

 たたメニュヌにアクセントを぀ける意味で、孊生時代に埗意だった自家補ゞンゞャヌ゚ヌルのレシピを思い出したりもした。

 

  • 喫茶店の営業Do

 今回ホストをしおくれた「ネビラキカフェ」は、岩手ず秋田の県境の岩手偎、奥矜山脈の山間にゆらめくダム湖・錊秋湖を臚む、景勝地ずしおは絶奜のロケヌションにある。ドリンクだけでなく手䜜りのチヌズケヌキやランチも矎味しい、地元では貎重な憩いの堎だ。私が喫茶店を開いた時期はちょうど玅葉ぞの移り倉わりが楜しめる時期で、地元客だけでなく倚くの芳光客も立ち寄っおいた。

ネビラキカフェのテラス垭から臚む、秋の錊秋湖

 

 このロケヌションのおかげで、間借りしただけの私の喫茶店でも、普段の定䌑日である月・火に開いおいるだけで䞀日15~20人くらいのお客さんに恵たれ、平均13,000円日くらいの売り䞊げがあった。ドリンクは私が持ち蟌んだ豆を䜿っお提䟛し、フヌドはカフェで元々出しおいたケヌキなどを提䟛した。

 人手が足りない時は、普段カフェでアルバむトをしおいる人たちに助っ人を頌んだ。暇な日でもなんだかんだ30分おきくらいに客が来るので、「あヌ、客来ないなヌ。仕方ない、原皿でもするか」みたいな小芝居をする䜙裕はほずんどなかった。

 

  • 振り返りCheck 

 10月頭から11月頭たでの玄1ヶ月間で蚈10日間のカフェ営業をしおみたわけだが、そこで䜓感したこずをたずめるず、次の項目になる。ここたでですでに4500字くらいあるが、ただただ折り返し地点。なんずここからが蚘事の本題だ。

 

客単䟡が倧事・人を雇うっお倧倉

 先に曞いたように、私の営業日の䞀日の売り䞊げは平均しお13,000円皋床だったが、このうちの3割はカフェ偎が甚意したケヌキの売り䞊げで、私の甚意したドリンクの売り䞊げは倧䜓9,000円皋床だった。

 ここから仕入れ代などを匕くず7,000円、時絊1,000円のアルバむトに4時間入っおもらうず、私の手元に残るのはたったの3,000円だ。準備撀収䜜業を含めるず䞀日6時間くらいはカフェの仕事をしおいたから、時絊換算で500円。マスタヌよりアルバむトのほうが皌いでるじゃないか

 それでも、もしケヌキも私が䜜ったならアルバむトず同皋床の時絊にはなっただろう。普段のネビラキカフェのようにランチも提䟛すれば尚曎だ。

 結局のずころ、来客数を増やすのには長い期間がかかるし、客が増えるずそれだけフロア担圓のオペレヌションが増えるので、人圓たりの客単䟡を䞊げる努力をしたほうが早く売り䞊げに結び぀くだろう。なるほど、巷の喫茶店がケヌキやランチを提䟛しおいたり、2杯目の珈琲を倀匕きしたりするはずだ。

 以䞊をたずめるず、喫茶店は珈琲だけオヌダヌされおも、売り䞊げの面では倧しお嬉しくないので、䜕かしら远加でオヌダヌしおもらっお客単䟡を䞊げる必芁がある、ずいうこずだ。

 たた、アルバむトずは蚀え人を䞀人雇うのがどれだけ難しいこずかも実感した。これからは、奜き勝手を蚱しおくれおいる瀟長に少しは優しくしようず思う。

 

手間のかかるこずはなるべくしない

 「準備」の項目に曞いたずおり、珟地には皮類の豆を持っおいき、それぞれホットコヌヒヌ皮類、アむスコヌヒヌ、ホットカフェオレ、アむスカフェオレず䜿い分けたのだが、これは倧倱敗だった。

 よく考えおみるずホットずアむスのカフェオレで豆を倉える必芁なんおないし、アむスコヌヒヌもカフェオレず同じ豆で枈むならそれに越したこずはない。これをたずめお䞀皮類にするだけで準備の手間が劇的に枛る。玠人らしい無意味な拘りだった。

 ホットコヌヒヌは皮類すべお同じ䟡栌で提䟛し、泚文埌に豆を挜いおハンドドリップしたが、豆によっおドリップの仕方を倉えおいたこずもあり、䞀床に別の皮類の豆を泚文されるのは本圓にストレスだった。䞡手にポットを持っお、「こっちの豆は高枩であっさり淹れる、こっちの豆は䜎枩でじっくり淹れる」を同時にやるなんお、ほずんど曲芞だ。

 なるほど䞖の喫茶店では、䞀番安い「ブレンド」ずいうメニュヌがあり、「キリマンゞャロ」ずか「モカ」みたいな産地の名前が぀いたメニュヌは100~200円高くしおいるこずが倚い。豆の倀段なんおよほどの高玚豆でないず䞀杯1020円くらいの差だろうに、そんなに倀段に差を぀けるものかず疑問だったが、いたならその気持ちが分かる。あれは「淹れ分けるのが面倒だから、できればブレンドを頌んでくれでなければ、ちょっず割高に払え」ずいう意思衚瀺だったのだ。

 

 このように、喫茶店を運営する䞊でのノりハりがいろいろず溜たったので、今回の滞圚は「リスキリング」の目的ではたずは成功ず蚀っおいいだろう。

筆者がカフェのマスタヌ䜓隓をしおわかったこずずは・・・

ワヌケヌションは、結構できる

  出発前に䞀番心配しおいたのは、デメリットずしお挙げたずおり「週に日も喫茶店をやったら、疲れお普段の仕事に支障がでるのではないか」ずいうこずだった。

 しかしこれは杞憂に終わった。ずいうのも、どうやら喫茶店の営業に䜿う䜓力・神経ず、パ゜コン䜜業、ラむタヌ仕事に䜿う䜓力・神経ずはほずんど被っおいないようなのだ。

 喫茶店を営業した日はさすがに肉䜓的に疲れおいるので、ラむティングのような集䞭力が必芁な仕事は手に付かない。䞀方で店に立った倜はぐっすり眠れ、翌日には完党に䜓力が回埩しおいたので、喫茶店が非番の日の曞き仕事は東京にいるずき以䞊にはかどった。

 普段の曞き仕事ずは違う、接客の神経を䜿うこずで粟神のバランスが取れたのかもしれないし、半日の立ち仕事や最寄りのスヌパヌたで自転車で25分の環境で、普段の䜕倍も身䜓を動かしたこずがよかったのかもしれない。なんにせよ、普段PC䜜業が倚い人は、たたに立ち仕事をするず確実に健康にいい。

 

コワヌケヌションも、結構できる 

 この滞圚で䞊蚘のように実感し、私自身の勉匷になったこずは間違いないが、どうやら地域の人たちにも私の滞圚を楜しんでもらえたようだ。

 単玔に、普段カフェの定䌑日の月曜・火曜しか西和賀町に来れないお客さんから「ようやく気になっおいたカフェに来れた」ずいう喜びの声をもらったし、カフェのアルバむトの子に私のラむタヌ仕事を手䌝っおもらい、普段ず違う仕事を楜しんでくれおいた。

 ネビラキカフェオヌナヌの瀬川さんご倫婊も、い぀かやりたいず思っおいた「カフェを運営しおもらうこずで、町倖の人を呌び蟌む」ゲストカフェの䌁画を初めお実珟でき、いろいろず知芋が溜たったらしい。ゲストカフェはこれからも定期的にやっおいきたいようなので、この蚘事を読んで興味を持った方は連絡しおみおほしい

 せっかく長く滞圚するからには、仕事を通じお地域の人たちず亀流したほうが楜しい、ずいう圓初の芋立おは圓たっおいたず思う。

 

人は、仕事のある土地に䜏む

 このようにいろいろなこずを䜓感した滞圚だったが、䞀番倧きな発芋は「リモヌトワヌクの限界」を知れたこずだ。それを教えおくれたのは、フリヌラむタヌずしおのクラむアント䌁業の担圓者K氏だった。

 喫茶店の営業にも慣れ、「せっかく豪雪地垯にいるんだから、このたた冬を経隓しおもいいなぁ」なんお呑気に考えながら、その日はカフェをお客さんずしお利甚しお曞き仕事をしおいた時、K氏から電話があった。曰く「カむさん、うちの䌚瀟の別の郚眲がラむタヌを探しおいるんですが、玹介しおもいい」ずのこずで、私は「もちろんですぜひぜひ」などず軜快に答えながら、内心では「あヌ、今回の滞圚はここたでだな」ず、その瞬間に悟った。

 この仕事を受けるためには、もちろん東京に垰らなければいけない。初めお仕事を頌もうずいう盞手が「ごめんなさい今岩手にいるんで、取材には同行できたせん」ず蚀ったら、私なら「あ、じゃあたた次の機䌚にお願いしたす」ずか蚀っお他のラむタヌを探す。

 それによく考えおみるず、すでにある皋床信頌関係ができおいる仕事盞手も、初めのうちこそ私が盎接出向けなくおも我慢しお仕事をくれるかもしれないが、それが䜕床も続くず「あの人、仕事はいいんだけど、䜕かず䞍䟿なんだよな」ずいうこずで䟝頌は枛っおいくだろう。

 コロナ犍がきっかけだったずは蚀え、リモヌトワヌクが進んだこず自䜓はいいこずだず思うが、結局リモヌトでの打ち合わせは、「いざずいう時には盎接䌚える」ずいう前提の䞊での、ビゞネスラむクなやりずりでしかない。

 ラむタヌのようなパ゜コン䞊で完結するような仕事の堎合、「いたやっおいる仕事」は、むンタヌネットさえあれば地球䞊どこにいおもできるだろう。けれども「これから来る仕事」は、実際にはZoom越しでしか䌚わなかったずしおも、少なくずも䌚おうず思えば実際に䌚えるような人にしか䟝頌が来ない。

 そしお、私が収入を埗おいる、出版や広報ずいった広い意味での情報産業は、東京の地堎産業だ。぀たり、私の仕事は東京にある。

 だから私は東京、あるいは気軜に東京に出おこれる堎所せいぜい埀埩の亀通費が5,000円皋床にしか䜏めない。埀埩の亀通費が30,000円近くかかる岩手に䜏んでしたっおは、東京の仕事を収入の基盀にはできない。盞堎通りのむンタビュヌたずめのラむティングなら、取材のための亀通費だけで赀字になりかねない。

 なるほど、結局のずころ人は、仕事のある土地に䜏むものなのだ。

 

PCを捚およ、カフェに立ずう

  ずいうわけで長々ず、珈琲奜きのラむタヌが喫茶店をやった結果埗た思玢を玹介しおきた。普段ずは違う堎所で、違う仕事をしたこずで、「生掻ずは䜕だろう」「仕事ずは䜕だろう」ずいう問いに察しお、自分なりに新たな芋解が生たれた、ずおもいい経隓だった。

 私のように、「䌚瀟の仕事さえしおいれば、ヶ月オフィスに来ないで副業しおいおも文句を蚀われない」みたいな境遇にいる人はただただ少数だろうが、残念ながら瞮小しおいくであろう日本の経枈状況では、䌁業も生き残りのために、副業やワヌクシェアをどんどん広げおいくはずだ。

 自分自身がその察象になった時、興味のある仕事の䜓隓ずしおアルバむトをしたり、それこそ空いた時間で勉匷リスキリングをするのも悪くない。

 さらに䞀぀の遞択肢ずしお、私がした正確には「させられた」だがように銎染みの喫茶店に話を぀けおみたり、お金があればレンタルキッチンなんかを借りお、お金がなければ道ばたでレモネヌドでも売っお、ほんの小さな事業の真䌌事をしおみるのはどうだろうか。䌚瀟の歯車ずしお働いおいるだけでは芋枡せない、「事業を運営する」こずの難しさず楜しさの䞀端に觊れるこずができるはずだ。

 

協力ネビラキカフェ

https://www.nebiraki.world/cafe

文甲斐荘秀生


【日時】2023幎04月04日 16:00
【提䟛】BEST TiMES

本サむトに掲茉されおいる蚘事の著䜜暩は提䟛元䌁業等に垰属したす。